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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

編集部インタビュー(AD)

卸や製造業などBtoBのEC化を加速する! 行き届いた決済機能とつながりやすさを持つ 「EC-CUBE B2B」とは

BtoB向けECサイト立ち上げのニーズを受け、構築パッケージ「EC-CUBE B2B」のリリースが9月に決まった。決済機能や業務システムとのつながりなど、BtoC向けECサイトとは異なる特徴があると言う。今回の「EC-CUBE B2B」にかかわる3者に鼎談してもらった。

BtoB企業EC化の現状は?「EC-CUBE B2B」リリースの背景

――「EC-CUBE B2B」リリースの背景と、決済専門のGMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)さん、EC-CUBE公式エヴァンジェリストのスピリット・オブさんが今回のプロジェクトに参加された背景を教えてください。

(株式会社ロックオン 金)「ECサイトというと一般的にBtoC向けのものをイメージされると思いますが、EC-CUBEの構築事例の中にはBtoBもかなりあります。最近のEC業界の動向を見るに、今後はBtoBのEC化が加速していくと予測しました。BtoBのECサイトでは、決済等独自の機能が必要になり、制作会社さんに随時開発していただくのはかなりの負担になります。また、EC事業者様からは保守・運用のニーズがBtoC以上にあります。そこで、構築、保守・運用を強化したパッケージ『EC-CUBE B2B』を9月にリリースすることにしました。

 BtoBの決済機能に関してGMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)さんにご協力いただき、制作面ではBtoB ECサイト構築実績が多数あるスピリット・オブさんとご一緒する形で始めれば、いいスタートが切れるのではないかと考えています」

株式会社ロックオン 金陽信さん
株式会社ロックオン EC-CUBE統括責任者 金陽信(きむやんしん)氏

――BtoBのECサイトというと、具体的にどのような例がありますか?

(スピリット・オブ 川口)「たとえば、中小の卸の会社さんから、増加する小口注文を受けるためにEC化したいというご要望がありました。これまでは、営業担当者がつき、紙の発注書、与信、請求書、入金、納品を逐一確認するというフローで大口注文にのみ対応し、小口は手が回らないので断っていた。しかしこれからは、小口注文にも対応していきたい。それに対応するためのEC化ですね。小口がECで回せるようになると、営業担当者は大口の案件をとろうとしますから、攻めの姿勢で仕事をするようになるのもメリットです。

 ほかには、製造業の例もあります。高価な本体は営業担当者がついて売りますが、アフターメンテナンス用の部品をECサイトで売るといった使いかたです。さらに業種問わず、ECサイトを情報発信のための基盤として重視していらっしゃるところも多いです」

スピリット・オブ 川口歩さん
株式会社スピリット・オブ 代表取締役 EC-CUBE公式エヴァンジェリスト 川口歩さん

ECによる業務の効率化で、営業担当者の働きかたが変わる?

――BtoB ECサイトの決済の特徴を教えてください。

(GMO-PG・村上)「BtoBのマーケットでは、銀行取引、つまり現金取引が主流で、掛け売りや手形といった形で決済されています。一方で、川口さんがおっしゃったような小口注文は増加しており、BtoB事業者も対応していきたいと考えている。そこで問題になるのが、回収する営業担当者の手間と、リスクの問題です。

 この問題を解決する手段の1つが、法人カードの取引です。営業担当者の手を煩わせずに済みますし、回収リスクがかなり軽減されます。カード業界も最近では、積極的にBtoBマーケットに進出したいと考えています。今回の法人カード発行については、三井住友カードさんにご支援いただく形となりました。こうした理由から、中小規模のBtoB EC事業に取り組むのは、タイミング的に非常にマッチしていると考え、参加させていただきました」

GMO-PG 村上知行
GMOペイメントゲートウェイ株式会社 取締役 副本部長 村上知行さん

――ECでBtoBビジネスが変化しているわけですね。

(株式会社ロックオン 金)「いくつものECサイト構築事例を通して、ビジネスの変化を感じています。中小の企業さまであっても、業務効率化や、今この状況においての市場の拡大を目指されていて、その1つの方法として、これまで以上にネットの世界を活用していく流れになっています。川口さんもおっしゃいましたが、営業担当者も働きかたが変わるんじゃないでしょうか。がむしゃらに走り回ったり電話をするよりは、EC等によって業務を効率化することで、より戦略的な顧客開拓に注力できますから」

(GMO-PG・村上)「海外への展開も変化の1つですが、それこそネットの力を使うべきですよね。そもそもBtoBは非対面の取引がほとんどですから、ECとの親和性は非常に高いと思います」

Web、システム、決済すべてあってのBtoB ECサイト

――BtoB ECサイトの構築はとても特殊そうですが、なかでもいちばん難しいのは?

(スピリット・オブ 川口)「BtoC以上に、『それぞれの事業者さまに合わせる』というウェイトが重いことですね。それは、裏側のシステムとECサイトをシームレスにつなぐ必要があるからです。業務システムや物流とつなぎ、データ連携したいということを中小規模の企業さんでもおっしゃいます。そこがそれぞれの事業者さまごとバラバラですから、随時、機能を構築する必要があるわけです。

 インターネット上にあるECサイトと、社内にドンとある業務システムをつなぎ、日々の仕事とともにECサイトを運用していくのがBtoBのEC化です。表側の、目に見える部分がきちんとできていればいいというのとは違う次元のスキルが必要になってきます」

(株式会社ロックオン 金)「『EC-CUBE』はオープンソースのECプラットフォームとして、これまでもさまざまなサービスとつなぎ、独自のカスタマイズをしていただくというのをやってきました。川口さんがおっしゃった、裏側のシステムともつなぎやすいサービスを提供できると自負しています。

 そのためにも、技術力のあるパートナーのご協力は欠かせません。すでにお付き合いしているサイト制作会社はもちろんですが、企業に業務システムを導入しているSIerの方々とも協力してやっていきたいですね。今後は彼らも、『ECをやってみたい』というオーダーを受ける機会も増えていくと思いますから。

 繰り返しになりますが、BtoB ECサイトは、Webサイト構築や業務システムとの連携だけでは成り立ちません。決済の部分の開発は、制作会社にとってもSIerにとってもハードルが高い。そこを解消するために、「EC-CUBEペイメント」としても連携し『EC-CUBE B2B』パッケージを作り上げていますから、ぜひ多くの企業にパートナーとして参加いただき、活用していただければと思います」

3人で
「EC-CUBE B2B」では、卸売企業様へBtoB-ECサイトの構築支援を行う制作会社様・SIer様を、「EC-CUBE B2Bパートナー」として募集しています。また、東京・大阪・福岡にて、パートナー向け説明会を開催しています。詳しくはこちらをご覧ください。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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