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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

清水将平の今日からできるEC運営のコツ

あなたのショップが書いているのは「チラシ」か「手紙」か スマホ時代のメルマガ改善4つのステップ

EC業界歴17年の著者が、今日からできるノウハウをお届けします。第6回は、開封率が下がってきていてお悩みではないですか? メルマガの見直しについてお届けします。

スマホ時代、ルーチンワークの「メルマガ」を見直そう

 皆さんご存じのとおり、「メルマガ」とは「メールマガジン」の略語であり、実は和製英語です。楽天市場などモール界隈では、昔からその「メルマガ」という言葉が頻繁に使われていて、今でも多くのショップが、毎日「メルマガ」を配信しています。

 今回、皆さんに提案したいのは、その「メルマガ」をやめませんか?ということです。といっても、お客様にメールを送るのをやめようということではありません。ルーチンワークと化し、ただ送るだけになっているのであれば、その役割を考え直そうというものです。

 役割を考え直す理由は、時代が流れたからです。振り返ってみれば、EC以前のいわゆる通信販売では、カタログなどを郵送する「ダイレクトメール(DM)」の存在が欠かせませんでした。もちろん、今でも多くの通販企業、消費者が利用しています。

 それからインターネットが登場し、一般に普及すると、電子メールによるDMが格安で送れるようになりました。ECにおいてもこのDMは重要で、多くの人がフィーチャーフォンを持ち、専用のメールアドレスを持つようになると、メールで商品の案内を送れば送るほど、売り上げも上がるという時代がありました。ただの商品案内ではつまらないということで、コラムやノウハウなどを盛り込むようになり、「メールマガジン」が全盛期を迎えました。

 しかしながら、スマートフォンの時代になり、LINEやFacebookメッセージなど、文字数が少ないコミュニケーションを取るようになりました。そしてそれらのメッセージが届くと、いつも手にしているスマホの画面にわかりやすく通知されます。それに伴い、膨大に届くメールボックスに探しに行かなければならず、文章も長いメルマガの開封率は下がっていきました。

 昔のような「メルマガを送ったら売れる時代」が終止符を打ったのはご存じのとおり。けれど、電子メールで送るDMがもう役に立たないわけではありません。開封率が下がった今だからこそ、「メルマガ」そのものを見つめ直そうというのです。

即ゴミ箱行きのチラシと読まれる手紙の違い

 さて、日本で言うところのメルマガは、英語圏では一般的に、「ニュースレター」と表現されます。このニュースレターという言葉にヒントがあると、筆者は考えます。ショップから発信する情報として、商品入荷や新商品の案内、季節のイベントにあわせたギフトの案内等は、「ニュース」と言っていいでしょう。では「レター」は? あなたのメルマガは「手紙」になっているでしょうか。

 突然ですが、自宅のポストをイメージしてください。チラシ、DM、郵便物など、毎日たくさん届きますね。ではその中で、即ゴミ箱行きのものと、開封して中身に目を通すものの違いはどれでしょうか。そう、自分の名前が書かれた手紙や請求書、銀行からのお知らせなどは、とりあえず捨てずに開封しますよね。

 それは、ネットショップからのお知らせメールも同様です。「注文を受け付けました」「商品発送のお知らせ」など、自分宛の手紙であれば、お客様は読んでくれます。ところが、多くの「メルマガ」はそうではありません。昨日商品Aを買ったにもかかわらず、翌日にも商品Aの案内が届きます。一度利用しただけのお店から、毎日「買ってくれ」という案内が届きます。ポストに大量に入っている、今必要ない商品のチラシと同じなのです。

 このような状況になりながら、多くのショップは「メルマガを書かなければ」「毎日送らなければ」という強迫観念に追われているように見えます。その作業に追われると、これまで述べてきたような基本的なことを見失いがちです。

 あなたのショップが送っている、電子メールによるDMは、宛名が個人のお客様になった、中身が気になる手紙になっているでしょうか。ぜひ一度、日々のメルマガ業務を直してみてください。

 それでは具体的にどのようなメールを書けば手紙になるのか。次ページから具体的なノウハウを紹介します。

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この記事の著者

日本ECサービス株式会社 代表取締役 ECマーケター 清水 将平(シミズ ショウヘイ)

日本ECサービス株式会社 代表取締役、ECマーケター。JECCICAジャパンEコマースコンサルタント協会 特別講師。 1975年生まれ。関西大学商学部卒業後、株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)にてサポート部門の責任者を務め、各専門誌でサポート満足度No.1を獲得。1年間のカナダに滞在し、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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