2023年5月11日、Metaが広告主・企業向けのイベント「House of Instagram Reels Day」を開催した。Instagramの「リール」に特化した最新データやトレンド、活用事例を紹介するものだ。当日はリールの最新機能が体験できるブースが用意され、イベントの参加者も撮影に挑んだ。
イベント内で行われたセッションでは、Facebook Japan 執行役員 営業本部長 南勲氏、マーケティングマネージャー 赤部健祐氏、営業部長 松井聡子氏、Creative Shop クリエイティブストラテジスト 田内真惟人氏の4名が登壇。リールの現在地から広告としての活用法までを順番に解説した。
Instagramを利用する時間のうちリールが20%を占める
Instagramがサービスを開始したのは2010年。それから、日本でも利用者数は着実に増加している。南氏はInstagramの利用者が増加している理由について「表現方法が進化しているからだ」と述べた。
写真を共有するアプリとしてスタートしたInstagramだが、その後24時間で画像や動画が消える「ストーリーズ」「Instagramショッピング」などが利用できるようになった。特に直近で追加された機能がリールだ。
Instagramにおいては、このリールが最も成長しているコンテンツフォーマットだという。Metaの調査では、ユーザーがInstagramを利用する時間のうち、リールが占める割合は20%。また、「いいね」「コメント」「友人への共有」など、リールとのエンゲージメントに費やされた時間が、2022年第2四半期にFacebookとInstagramの両方で30%増加したという結果もある。
ここで、リールがInstagramにもたらした変化に注目したい。Instagramは元々画像共有アプリだったため、比較的音がない状態で利用されることが多いサービスだったといえる。しかし、リールを視聴している人の実に93%が「音あり」で見ていることが調査からわかっている。南氏は、「リールにより、Instagramは臨場感のあるメディアに変わってきている」と説明した。
データからもわかるように、Instagramにおいてリールの存在感は増している。そのためMetaは、リールにはビジネスで活かせる可能性が大いにあると考えている。南氏は「リールはMetaにとって、優先順位が非常に高い。世界中のリールを研究し尽くして知見をためてきた。偶然うまくいくのではなく、これからは再現性のあるリール広告の成功を目指す」と近年のリールの動向に加えて、同社の進む先も示した。