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季刊ECzine vol.24定点観測

短尺動画とデータベースの使い分けを Google活用した工夫が生き残りの道


 EC事業者がおさえておきたい13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。LIFTの岡田さんに、Googleについて聞きました。※本記事は、2023年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.24』に掲載したものです。

対話型AIが話題もECに比較検討は不可欠

 2023年1月の取材時点で、対話型AIサービス「ChatGPT」がメディアを賑わせている。Googleは2月6日(現地時間)、LaMDA(Language Model for DialogueApplications)を搭載した会話型AIサービス「Bard」の限定公開を発表した。果たしてChatGPTは、Googleに影響を与えたのだろうか。

「Googleの検索エンジンはすでに社会性を帯びているプロダクトであり、インデックスしているデータは他者が作成したコンテンツです。そのデータを参照し、もしかしたら間違っているかもしれない内容を含んだアウトプットをユーザーに提供するのは、倫理的な観点から許されないのだと思います。Googleも同様のサービス提供を目論んでいますが(編集者注:この取材直後に「Bard」を発表)、重要なのは精度のみならず、どのようなUI/UXで提供するかだと思います。既存ビジネスへの影響も踏まえると、どのような表示になるかはしばらく試行錯誤が続くかもしれません」

 EC事業者としてはChatGPTが世界に与えた衝撃、それによって生まれる波紋をどう受け止めるべきか。

「対話型AIが提供するのはQ&A形式の回答で、スマートスピーカーですでに提供されているものの延長です。回答の精度は上がり、サービスとしても洗練されていくでしょう。一方でショッピングの観点から検索を考えると、何かを買いたいと思ったユーザーは検索エンジンやSNSで調べ、一覧にして比較するステップを踏むことになります。Q&A形式で『何を買えば良い?』との質問に対して客観的な立場からシンプルに回答することは難しいため、ユーザー自身に決めてもらうための情報を提示する流れは変わらないでしょう。そう考えると、生成AIはユーザー側ではなくEC事業者側にこそ活用の糸口がありそうです。商品説明文の下書きや、各種リサーチにも使えそうですね」

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