そもそもマイナポイントとは?その取得方法は?
マイナポイント取得に必要な準備を説明する前に、そもそもマイナポイントとは何かから始めよう。
マイナポイントとは?
マイナポイントとは、マイナンバーカードとキャッシュレス決済サービスを連携させることなどにより、ユーザーに付与される特典ポイントのことだ。マイナポイントという共通ポイントがあるのではなく、自分がマイナンバーカードと紐づけることを選んだキャッシュレス事業者から特典として付与されるポイントを指す。例えばPayPayなら、この事業で付与されたPayPayポイントのことをマイナポイントと呼ぶ。
昨年に続く第2弾では、以下のポイントが付与される。
マイナンバーカードとキャッシュレス決済との連携 | 上限5,000ポイント |
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マイナンバーカードを健康保険証として利用申し込み | 上限7,500ポイント |
公金受取口座の登録 | 上限7,500ポイント |
今回は、第1弾と同じくマイナンバーカードとキャッシュレス決済との連携に加えて、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにすること、公金受取口座の登録の3つがマイナポイントの付与対象となる。合計で最大2万円分付与されるキャンペーンだ。申込期限を確認しておこう。
マイナンバーカードの申込期限
2022年9月30日まで
マイナポイントの申込期限
2023年2月28日まで
取得までの準備と流れ
ポイントの付与を受けるには、それぞれクリアしなければならない条件がある。
【大前提】マイナンバーカードを取得する
- マイナンバーを確認する(個人番号通知書/市区町村窓口)
- マイナンバーカードの交付申請(証明用写真機/郵便/デジタルデバイス)
- 郵送される交付通知書の受取り(自宅)※申請から受取りまで約1ヵ月かかる
- マイナンバーカード受取り(市区町村窓口)
マイナンバーカードの申込期限は2022年9月末だ。マイナンバーカードがなければ、キャッシュレス決済との連携や保険証利用ができないため、時間に余裕をもって申し込みしておくことをおすすめする。
マイナンバーカードとキャッシュレス決済との連携
- キャッシュレス事業者を選ぶ
- デジタルデバイスへインストールなど、指示にしたがう
- マイナポイントを申し込む(マイナポイント手続きスポット/デジタルデバイス)
連携でもっとも注意しなければならないのは、選べる事業者は1つで、一度決めたら変更できないことだ。慎重に選ぼう。また、キャッシュレス決済サービスの中には事前登録が必要なものもある。クレジットカードやデビットカード、一部交通系電子マネーを希望する場合は、前もって確認しておくことをおすすめする。
15歳未満の子どもの分を保護者が代理で申し込むことも可能だ。その場合、ポイントの付与先を保護者にするか本人にするかを選択しなければならない。ポイントの付与先を保護者にする場合、同じ決済サービスに複数人のポイントを合算できないため、子どものキャッシュレス決済サービスは親と別のものを選択する必要がある。キャッシュレス決済サービスは後から変更ができないため、子どもの分の5,000円をどうするかは慎重に考えよう。
なお、支給対象は第1弾に申し込みをしていない人だ。2021年12月末までにマイナポイント第1弾に申し込んだ人でも、まだ2万円チャージや買い物をしていない場合には、上限までポイントが付与される。
健康保険証利用の申し込みをする
- マイナンバーカードと暗証番号を用意する
- 利用申し込みをする(デジタルデバイス/セブン銀行ATM/一部薬局窓口)
- マイナポイントを申し込む
「マイナ受付」というポスターやステッカーが貼ってあれば、その医療機関や薬局でマイナンバーカードの保険証利用を申し込める。
公金受取口座の登録
- キャッシュレス決済との連携または健康保険証利用を申し込む
- マイナポイントを申し込む
- デジタル庁に公金受取口座として自分の銀行口座を登録(マイナポータル/e-Taxによる確定申告時)
第1弾で5,000円分のポイントを受け取った人でも、今回の新規キャンペーンである保険証利用と公金受取口座の登録で計1万5,000円分(各7,500円分)のポイントを取得可能だ。公金とは年金や児童手当、コロナ禍で支給された交付金などを指す。
マイナポイントの申込期限は2023年2月28日までとなっている。必要な手続きを終えたら、忘れずにマイナポイントの申し込みをしよう。
なお、マイナポイント取得までにつまずきやすいところがマイナポイントのサイト「マイナポイント取得までにつまずきやすいポイント」にまとめられている。上手くいかない場合には、参考にしてほしい。
PayPayがキャッシュレス決済に選ばれる理由
2022年7月6日時点で、マイナポイント事業第2弾には約100のキャッシュレス決済サービスが登録されている。もっとも多いのは電子マネー(38)で、プリペイドカード(19)、クレジットカード(18)QRコード/バーコード(16)、デビットカード(6)と続く。
最大2万円分のポイントをどのように使うかにもよるが、日常使いを重視すると使い勝手がいいのはやはりクレジットカードか電子マネー、QRコードといえるだろう。お得感が高いのは、現金のように使える電子マネーかQRコードで、支払いに使える範囲の広さでいくとQRコードに軍配が上がりそうだ。
導入の簡単さ
PayPayの人気が高い理由の1つは、導入の簡単さにある。アプリをインストールするのも簡単な上、利用開始時の登録や本人確認もシンプルだ。面倒な書類のやり取りがなく、身分証明書をスマホカメラで撮影して送信すればいい。アプリの操作そのものも難しくない。
利便性の高いスマホ決済
QRコードは、スマホ決済サービスの1つだ。前払い(チャージまたはプリペイド)と即時払い(リアムタイム)、後払い(ポストペイ)があり、支払いの選択肢が広い。クレジットカードと紐づけて、クレジットカードの代わりに使うこともできる。キャンペーンなどで取得した特典ポイントはほかの人に譲渡できないものの、チャージした場合は手数料無料で送金できるのも魅力といえる。
加盟店舗数
PayPayは加盟店舗数も多い。2022年4月末時点で、加盟店舗数は366万ヵ所超、登録者数は4,700万人を超えたと発表している。決済回数は、2021年4月から2022年3月末の1年間で36億回を突破、利用できる店舗の多さや気軽に送金・受取りができる相手が多いほど、使い勝手はいいといえる。
独自キャンペーンの多さ
マイナポイント事業の有無にかかわらず、通常からどのようなキャンペーンを展開しているかも、キャッシュレス決済サービスを選ぶ際の基準の1つだといえる。PayPayは、ポイント増量や還元、抽選などキャンペーンの開催頻度が高い。2022年6月からは自治体とのコラボもあり、守備範囲の広さを印象づけている。
第3弾はあるのか?今後も進むキャッシュレス化
消費喚起のための経済対策でもあるマイナポイント事業は、2021年度の補正予算で1兆8,000億円を計上しスタートした。第1弾では4,931万人がマイナンバーカードの交付を受け、第2弾では全人口の75%にあたる9,500万人がマイナンバーカードを取得することを目指すキャンペーンとなっている。
現金が好まれ、キャッシュレス化の波に乗り遅れているといわれている日本。今回のキャンペーンで、回復傾向にあるインバウンド対応や、現金決済に必要となるインフラコストの削減、人手不足という課題に寄与できるだろうか。今回で終了となるのか、はたまた第3弾を打ち出すことになるのか。
業界をけん引するPayPay、楽天Pay、d払いなどのQRコードやSuica、nanaco、WAONなどの電子マネー、その周辺など、国が推進するキャッシュレス化の動きを注視していきたい。