前回の記事では、顧客単価を上げる梱包の秘訣についてお伝えしました。
ECサイトは、物理的に対面販売ができないため、商品の梱包のクオリティを上げることが顧客満足度向上に寄与する重要なポイントと言えます。丁寧な梱包を行うことで、お客様は「お店から大切に扱われている」と感じるはずです。すると好感度が上がり、良い評価やレビュー(クチコミ)、次回購入やリピート率向上といった結果にもつながっていくでしょう。
今回ご紹介する「物流」は、ECサイトにおいてお客様対応の土台となる部分です。「物流を制すものはECを制す」と言われるほど、ECビジネスにおいて重要かつ不可欠なパートになります。どのように環境を整えるべきか、整備する上でのポイントを今回はご紹介できればと思います。
顧客単価・リピート率向上のために物流を整備すべき3つの理由
「なぜ物流整備が重要なのか?」と疑問に思う方に向け、ここから3つの理由を説明します。
- 物流は差別化の重要ポイントである
- 物流は高品質であることが前提となっている
- 物流は効率化が必須である
1. 物流は差別化の重要ポイントである
前回の記事でお伝えしたように、お客様の購買行動全体の中でもっとも期待が高まる瞬間は商品が手元に届き、箱を開ける直前だと言われています。梱包から商品を取り出す瞬間は、購入体験を生み出す重要な要素のひとつであると考えると、梱包が雑であってはならない理由は明白でしょう。
しかし、きれいな梱包でお届けしても、商品購入後に発送の連絡がなかったり、配達までに日数がかかったりするようではお客様は受け取るまでに不安を抱き、商品を無事手にすることができたとしても満足度は下がってしまいます。
目指すべきは、商品購入から発送までの連絡をきちんと行い、お客様の手元に素早くオリジナリティーにあふれクオリティの高い梱包で商品を送ることです。これらを実現できれば、顧客満足度は大きく向上します。
なお、物流にまつわる工夫は実際に購入したお客様にしか独自性が伝わらないため、ほかの企業やECサイトから真似されにくい点も特徴です。梱包を含めた物流フローの最適化は、大きな差別化につながります。