LINEが運営するスマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」では、我々の行動を決めるひとつの要因になっている、「みんなが使っている」という世の中の空気感を頼りに、今と近未来の流行を予想する企画を複数回にわたって実施している。
第7弾では、日本全国の18~59歳の男女を対象に、モノや場所、時間、スキルなどの資産を共有する「シェアリングエコノミー」という考えが浸透しつつある近年、注目を集めている「家具・家電の定額制レンタルサービス」の現状の認知率や利用率、今後の流行予想などについて調査を実施。その結果を公表した。
「家具・家電の定額制レンタルサービス」の現状と認知度
「家具・家電の定額制レンタルサービス」とは、月額またはレンタル期間分の料金を支払うことで、家具や家電を借りることができるサービス。必要な期間のみ利用することができ、不要になった家具・家電は返却可能。また、気に入った家具や家電があればそのまま買い取ることもできる。
同サービスの現状について調査したところ、主な結果は次のとおりだった。
- 「家具・家電の定額制レンタルサービス」の認知率は全体で46%
- 「知っているし、使っている」という現在利用率は全体で1%
- 「知っているし、以前使っていたが、いまは使っていない」を含めた利用経験率は全体で3%
同サービスは男女別の認知率にほとんど差がなかった。年代別にみると、男女ともに10~20代と比べて30~50代の認知率が高くなっている。実際にサービスを利用している「現在利用率」または利用していた「利用経験率」の割合は、少ない割合ではあるが、ほかの層と比べて10〜20代男性ではやや高めとなっていた。
どのくらいの人が使ってそう?~現在の流行体感~
次に「家具・家電の定額制レンタルサービス」を利用している人が、現在身の回りにどれくらいいると思うかを想像して答えてもらった。グラフにある流行体感スコアは、100人中どのくらいの人が利用していそうかをスコアとして算出した数値である。
その結果「家具・家電の定額制レンタルサービス」の流行体感スコアは全体で「2.3」で、およそ100人に2人くらいが利用しているイメージとなった。10~20代男性では、ほかの層よりもやや高めの「3.8」だった。
1年後はどうなるか~近未来の流行予想~
次に「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が使っていると思うか」を想像して答えてもらった。グラフにある流行予想スコアは、100人中どのくらいの人が1年後に利用していそうかを算出した数値である。
同サービスの流行予想スコアは全体で「13.0」で、およそ7〜8人に1人が1年後に利用していそうというイメージとなる。現在の流行体感から比較すると、1年後には今の6倍程度浸透しているというイメージになる。スコアとしていちばん高いのは10~20代男性で「14.8」。10~20代男性では、およそ6〜7人に1人が1年後に利用しているというイメージを持っていると推測される。
自分は使ってみたいか?~今後の利用意向~
次に、自身の今後の利用意向について回答してもらったところ、利用意向がある人の割合(「ぜひ使ってみたいと思う」、「機会があれば使ってみたいと思う」の合計)は全体で26%。年代別でみると、利用意向がある人の割合は10〜20代男性で27%、30~50代女性で30%と、やや高い割合になっている。また男女別では、利用意向がある人の割合は男性と比べて女性のほうが高くなっている。
一方、利用意向がない人の割合(「あまり使ってみたいと思わない」、「まったく使ってみたいと思わない」の合計)は全体で54%となり、利用意向のない人は約半数だった。
調査概要
- 調査方法:LINEユーザーを対象にしたスマートフォンウェブ調査
- 調査対象:日本全国の18~59歳男女
- 実施時期:2021年5月7日~2021年5月11日
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有効回収数:2108サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック