全国の農家や漁師などの生産者と消費者を直接つなぐ「ポケットマルシェ」を運営する株式会社ポケットマルシェは、10代〜70代の男女7,700名を対象に、withコロナ時代の「食」に関する意識調査を実施した。
同調査結果の詳細は、次のとおり。
自炊について
自炊頻度の変化
半数以上(56.3%)が、2020年3月に新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、自炊が「増えた」と回答。週3日以上自炊をする人が増え、なかでもほぼ毎日自炊をする人が、5月のピーク時には2月以前と比べて1.3倍と急増した。6月以降は自炊の頻度が減少傾向にある。
年齢別 自炊頻度の変化
年齢が下がるほど、自炊が「増えた」割合が高まり、特に30歳以下では64.3%に。50代後半以上では「増えていない」人の割合の方が多くなっている。
自炊が増えた理由
感染を予防するために、自発的に外出を控えたことが、自炊増加の理由と答えた人が約8割(78.9%)と最多に。次いで「飲食店の休業や営業短縮により外食が困難になったため(42.7%)」「勤務先の措置により、自分または家族の在宅が増えたため(40.3%)」が多く、外的要因をきっかけに自炊が増えた人も多いことがわかった。
直販プラットフォーム「ポケットマルシェ」について
ポケットマルシェで食材を注文したきっかけ
ポケットマルシェで食材を注文したきっかけは、全体では「食べてみたい食材があったから(61.9%)」が最多で、「新型コロナウイルスの影響で困っている生産者を応援したかったから(48.4%)」「品質の高い食材が買えると思ったから(44.2%)」が続く結果となった。
40代後半を中心に、50歳以下の人は「新型コロナウイルスの影響で困っている生産者を応援」するための手段としてポケットマルシェを使用した割合が高いことがわかる。また、30歳以下は「送料無料キャンペーンがお得だったから」と回答した割合が高く、若年層にとって「応援消費」の後押しとして送料無料が有効であると推察される。「生産者と直接やり取りできる機能に惹かれたから」と答えた割合は、年齢が上がるにつれて高まっている。
生産者と直接つながって購入ができることのメリット
生産者と直接つながって購入ができることのメリットは、「品質が高い食材を注文できる(68.7%)」が最多で、「食材の産地や栽培・収穫方法が詳しくわかるので安心できる(58.1%)」「困っている生産者を直接応援できる(55.1%)」が続いた。
生産者を応援したり感謝の気持ちを伝えられるという点は、若年層ほどメリットとして捉えていることがわかる。また、年齢が上がるにつれて、「食材の産地や栽培・収穫方法が詳しくわかるので安心できる」ことをメリットと捉える割合が増えている。
生産者とのつながりを感じた瞬間
「生産者とつながっている」と実感したエピソードを自由回答で求めたところ、25.5%の人から回答が得られた。うち、74.5%が「メッセージ機能を使い生産者と直接やりとりしたとき」、20.1%が「個別のリクエストに応じてもらったとき」と答えており、回答者の多くがアプリ上での生産者との双方向のコミュニケーションを通じてつながりを実感していることが判明した。
- ごちそうさまのメッセージを送った際にお返事をもらえると一方通行ではなく身近に感じられ、またお願いしようという気持ちになります(40代前半女性)
- 父の日の贈り物を注文したとき「メッセージカードありますがいかがでしょうか」と言ってもらえた(30代後半女性)
また、生産現場で発生している被害状況を目にし、応援という行動を取ることでつながりを実感したという回答も見られた。
- 2019年の19号台風での、長野のリンゴ農家の惨状の現地の写真がポケマルでアップされ、来年(2020年)以降の収穫が心配との情報が発信され、同時に、先行予約など非常に有意義と思いました。生産者の苦しさは、都会にいるとなかなかわからないなかで、早い情報が出ると何か応援したくなりますし、生産と消費がつながっていると感じます(60代後半男性)
- レストラン休業などで大量の食物が廃棄されているニュースに心痛めていました。生産者さんから直接購入でき、メッセージのやり取りや陰ながら応援している旨をお伝えすることができました。ネットやスマホの普及に感謝しています(50代前半女性)
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2020年8月26日〜9月1日
- 調査対象:ポケットマルシェ登録ユーザ(回答者7,700名)