Shopify Inc. の日本法人Shopify Japanが、8月6日にグローバルカンファレンス「Unite」の日本版「Post-Unite Japan 2019」を開催。前年比の業績とともに、2019年に実装予定の新機能を発表している。また、日本人の購買傾向をまとめたデータも併せて発表された。
主なトピックは、下記の通り。
新機能・アップデートを公開
1)オンラインストアのデザイン体験を提供
オンラインストアデザインをアップデート。ストアのレイアウト・雰囲気のコントロールや公開前のデザインの保存とプレビューがよりシンプルになったことで、マーチャントはコードを編集せず、オンラインストアの外観をカスタマイズすることが可能に。
また、Shopify内にビデオおよび3Dモデルにて製品を表示する機能が導入。加えて、サブスクリプション支払いソリューションをShopifyに直接統合することも可能となっている。
2)グローバル化
中国語(繁体字・簡体字)、デンマーク語、オランダ語など、計11の新しい言語機能が導入。また、ShopifyのTranslations APIでは、製品、コレクション、ブログ投稿などで翻訳された購入者向けコンテンツデータを蓄積して活用することが可能になり、マーチャントは、複数言語で一貫したショッピング体験を消費者に提供できる。加えて、Shopify Paymentsを使用することで、マーチャントは複数の通貨での販売、現地通貨での支払いも対応可能に。
3)注文プロセスの管理や顧客体験改善を支援する、新しいバックオフィス配送機能の導入
新配送機能により、商品・製品の特性や場所ごとに配送料と配送方法の設定が可能に。また、フルフィルメントAPIと注文編集機能によって、プロセスの可視化、情報の把握、管理もできるようになる。
4)速さと安定
Shopifyのライブラリ機能がGraphQLで利用できるようになり、開発者はより高速で安定したアプリ構築が可能となる。また、Shopify App CLIを使用することで、開発者はすべてのアプリ構築手順を1つのコマンドにラップすることが可能に。これにより、今まで手作業で作っていたアプリの構成が自動生成できるようになっている。
加えて、デスクトップ、Shopify Mobile、Shopify POSなどのアプリをShopifyに直接埋め込んだ新たな統合ツール「Shopify App Bridge」を開発。今までウェブとPOSで別々のライブラリを使用していた組み込みアプリが、これひとつで開発可能になる。
Shopify保有の購買データから、日本人の消費者購買行動分析結果を報告
1)購買傾向
日本はどの国よりもリピーター率が高く、リピーターとして同じサイトから購入する傾向にある。
2)時期による購買の変化
日本国内で最もネットショップの売上が上がる時期は11月。Shopifyのマーチャントはグローバルにビジネス展開を行っているため、BFCM(ブラックフライデー・サイバーマンデー)、独身の日、クリスマスなどのホリデーシーズン前の年末商戦との関連も考えられる。また、バレンタインデーの週、ホワイトデー、ゴールデンウイークも売上が大きく上がる時期となっており、2017年と2018年を比較するとゴールデンウィークの売上は2.5倍も成長している。
3)オンラインでの購買習慣
アメリカの消費者は1回のネットショッピングで平均6アイテム購入するのに対し、日本人が1回のネットショッピングで購入するアイテム数は平均2アイテム。また、日本の消費者は購入決定までに平均27.6分かかり、1回あたりの平均出費は約1万5,308円と世界で一番多くなっている。
4)購入時間帯
日本のオンラインストアの閲覧および購入時間のピークは22:00。北米のピークは17:00となっており、日本人の遅くまで働く文化や北米の帰宅前に買い物をする傾向が見られる。
5)デバイス
日本人はネットショッピングをする際、携帯電話を使用する率が60%以上と最も高く、次いで、パソコン、そしてタブレットとなっている。
6)購入商品ランキング
日本国内で最も購入が多い商品カテゴリーは、シャツ&トップス。第2位以降は本、携帯ケース、紅茶&フレーバーティーと続く。