楽天は、2017年2月13日、2016年度第4四半期の決算説明会を行った。
楽天の発表によると、同社の国内ECにおける流通総額は第4四半期で8,545億円となり、前年同期比で14.7%増。その一方で、国内ECの営業利益は204億円で、前年同期比で19.3%減となった。
今四半期での流通総額の増加については、同社のスーパーポイントアッププログラム(以下、SPU)の効果と、ユーザー向けの品質向上施策の効果だと説明。SPUについては、同社のクレジットカード「楽天カード」やアプリ「楽天市場アプリ」などを組み合わせることで、ポイントが倍増する施策。とくに、SPUにより楽天市場のユーザー数、注文件数は前年同期比と比べ増加していると発表した。
品質向上については、UI/UXの向上や検索ロジックの強化、受取場所の多様化やデータ活用の最適化などの取り組みを挙げた。中でも楽天市場流通総額における楽天カードによる決済比率は増加しており、2016年12月の時点では51.2%となった。楽天市場モバイルでの流通総額は60.8%となり、前年同期比で6.6%の増加となった。
営業利益が停滞している一方で、同社はビッグデータによるエコシステムの構築に着手。店舗向けのサポートサービス「R-カルテ」やページ診断サービス、チャットボットの活用など、よりUI/UX向上のための施策を展開していくとした。
2016年度の事業別業績績(国際財務報告基準)では、売上は3,112億円(前年同期比で9.3%増)、営業利益で775億円(19.6%減)となった。