インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japanは、2023年、様々な視点から5回の調査を実施。うち4回は、「消費行動」をテーマに調査。その結果をもとに、アフターコロナの動きが強まった2023年、人々が何を楽しんで何にお金をかけたいのか、お買い物事情やネットショッピングの利用について深掘りし、どのような考えでどのような行動をしてきたのかをまとめた「2023年消費行動白書」を発表した。
調査結果を、「春の消費意向」、「お買い物と県民性」、「Z世代・Y世代のネットショッピング」と題し、3つの章段にわけている。
第1章「2023年春の消費意向」
20~30代女性が2023年お金をかけたいこと 1位は「旅行」お出かけに前向きな傾向
2023年5月8日から、新型コロナウイルスが「5類感染症」に移行され、「アフターコロナ」に向けた動きが強まった。そこで、2023年の2月時点で2023年にお金をかけたいものを聞いたところ、1位は「旅行(48.2%)」で、半数近くの人が回答。次いで「美容(45.4%)」「食事(44.2%)」「ファッション(44.0%)」という結果に。その他、「交際費(26.6%)」「ライブ・コンサート(25.2%)」と、人付き合いやイベント参加にお金をかけたいという人も多く、外出に前向きな傾向がうかがえた。
第2章「お買い物と県民性」
買い物時にクーポン・ポイントを活用している人は8割以上 7割以上が買い物は「じっくり考えて買う派」
買い物をするときにクーポンやポイントを活用している人は、8割以上いることが判明。「積極的に活用している」「たまに活用している」と回答した人が多い都道府県別のランキングでは、1位は「埼玉県」、2位は「石川県」、3位は「岡山県」だった。
クーポン・ポイントでお得に買い物をする人が多い都道府県
- 1位:埼玉県
- 2位:石川県
- 3位:岡山県
買い物をするとき、欲しい物は迷わず買うことが多いか、じっくり考えて買うことが多いか聞いたところ「じっくり考えて買う」「じっくり考えて買うことが多い」と回答した人が73.8%を占め、多数派に。「迷わず買う」「迷わず買うことが多い」と回答した人が多い都道府県の1位は「神奈川県」、「じっくり考えて買う」「じっくり考えて買うことが多い」と回答した人が多い都道府県の1位は「愛知県」となった。
迷わず買う派が多い都道府県
- 1位:神奈川県
- 2位:徳島県
- 3位:宮崎県
じっくり検討派が多い都道府県
- 1位:愛知県
- 2位:鹿児島県
- 3位:栃木県
ネットショッピング利用率は約8割!利用率が高い都道府県1位「熊本県」、利用頻度が高いのは「東京都」
ネットショッピングの利用についても調査したところ、「頻繁に利用している」「たまに利用している」と回答した人を合計したネットショッピングの利用率は約8割。外出の機会は徐々に増えているが、便利なネットショッピングを日頃から活用している人は多い。「頻繁に利用している」「たまに利用している」と回答した人の割合をもとに、ネットショッピング利用率が高い都道府県を調べたところ、1位は「熊本県」。利用頻度が特に高い都道府県1位は「東京都」、2位は「山梨県」、3位は「福岡県」だった。4位「神奈川県」、5位「埼玉県」と続き、首都圏や人口の多い都道府県が比較的上位にランクインした。
ネットショッピング利用率が高い都道府県
- 1位:熊本県
- 2位:岐阜県
- 3位:滋賀県
ネットショッピング利用頻度が高い都道府県
- 1位:東京都
- 2位:山梨県
- 3位:福岡県
第3章「Z世代とY世代のネットショッピング」
“ECデビュー年齢”の平均 Z世代は16.5歳、Y世代は20.4歳 初購入品はZ世代「服」「推しグッズ」、Y世代「本・漫画・雑誌」も上位に
初めてネットショッピングを使って商品を購入した“ECデビュー年齢”を調査したところ、Z世代は平均16.5歳、Y世代は平均20.4歳。約4歳の差が見られ、Z世代の方がより早くからネットショッピングに親しんでいると考えられる。ネットショッピングで初めて購入した物は、Z世代では1位「服(22.0%)」、2位「好きなアニメ・アイドル・アーティスト等のコンテンツグッズ」いわゆる「推しグッズ」がランクイン。Y世代では「本・漫画・雑誌(17.6%)」が1位だった。5位以内に、Z世代では「ファッション小物(13.2%)」、Y世代では「食品・お菓子・飲料(12.8%)」、「ゲーム・ゲーム機(10.8%)」がランクインし、世代間で異なる傾向が見えた。
現在ネットショッピングで買う物、Z世代の1位は「服」、Y世代の1位は「日用品・消耗品」 利用頻度はY世代の方が高い傾向
現在のネットショッピングの利用の仕方についても調査。ネットショッピングで特によく買われている物を世代別で見ると、Y世代では「日用品雑貨・消耗品(41.6%)」が1位だったほか、「食品・お菓子・飲料(38.4%)」もランクインするなど、より生活に密着した買い物が多い傾向がうかがえる。一方Z世代は「好きなアニメ・アイドル・アーティスト等のコンテンツグッズ(28.4%)」、「ファッション小物(27.2%)」、「スマートフォン・周辺機器(24.8%)」といった、趣味・娯楽関連の買い物が上位に入った。
ネットショッピングの利用頻度は、月に1回以上利用している人の割合がZ世代は53.6%、Y世代は62.4%で、Y世代の方が頻度高く利用している傾向が明らかに。ネットショッピングで購入している物ランキングにおいて、趣味関連が上位に入ったZ世代に対し、Y世代は消耗品、食べ物など、日常的に消費する物を買っている人が多いことから、利用頻度も高くなっていると推測される。
まとめ買いで割引される場合、購入点数を増やす人は8割以上 2割引されたら点数を増やす人が多数
同じ商品を複数まとめて買うことを「まとめ買い」、シャンプーとトリートメントなど異なる商品を複数まとめて買うことを「セット買い」と定義し、それぞれについて質問した。ネットショッピングでまとめ買いやセット買いをしている人の割合は、全体で約7割。セット買いよりもまとめ買いの経験者の方が多い結果となった。
まとめ買いによって割引もしくはポイントバックが適用される場合、購入点数を増やすか聞いたところ、8割以上が条件によっては増やすと回答。「割引率(ポイント還元率)が大きければ増やす(32.4%)」と回答した人に、どれくらい割引・ポイント還元されたら購入点数を増やすかを聞くと、両世代で「20%(Z世代:24.7%/Y世代:29.6%)」と回答した人が最も多い結果となった。
調査概要
「2023年 働く女性の消費行動に関する調査」
- 調査期間:2023年2月13日~2月14日
- 調査対象:全国の20~30代の働く女性500名
- 調査方法:インターネット調査
- 調査会社:ネオマーケティング
「買い物に関する全国調査」
- 調査期間:2023年5月12日~5月14日
- 調査対象:全国の20歳以上の男女1,000名
- 調査方法:インターネット調査
- 調査会社:株式会社ネオマーケティング
「Z世代とY世代のネットショッピング利用実態調査」
- 調査期間:2023年10月13日~10月18日
- 調査対象:全国のネットショッピングでの買い物経験がある15歳~25歳男女250名、26歳~40歳男女250名 計500名
- 調査方法:インターネット調査
- 調査会社:ネオマーケティング
「Z世代とY世代女性のネットショッピングに関する調査」
- 調査期間:2023年11月17日~11月21日
- 調査対象:全国のネットショッピングでの買い物経験がある15歳~25歳女性250名、26歳~40歳女性250名 計500名
- 調査方法:インターネット調査
- 調査会社:ネオマーケティング