グローバルアドテクノロジー企業であるThe Trade Deskは、調査会社Kantarと提携し、デジタルメディアにおける消費者行動調査を実施。過去3ヵ月間にふたつ以上の広告掲載メディアチャネルを利用した人を対象に「オープンインターネット」と「ウォールドガーデン」における消費者行動のトレンドを明らかにした。
同調査において、「オープンインターネット」とは、すべての消費者がアクセスできるニュース、動画配信サービス、音楽コンテンツなどのオンラインサイト、プラットフォーム、アプリを指す。対して、「ウォールドガーデン」とは、大手テクノロジー企業がコンテンツやメディアを所有し、ターゲット広告、広告掲載、広告測定などのテクノロジーを提供する、閉鎖的なプラットフォームを指している。
主な調査結果
「オープンインターネット」は、日本のインターネットユーザーの5人に3人の割合で利用されている。インターネットの普及率を考慮すると、日本では7,200万人がオープンインターネットを利用していることがわかった。また、日本の消費者が1ヵ月間にデジタルメディアに費やす164時間のうち、61%は「オープンインターネット」上のチャネル利用が占めている。
日本ではメディア消費量が、昼食前、昼食後、仕事の後からプライムタイムまでの3つに明確に分けられ、とりわけ、通勤中に費やす時間の内訳はオープンインターネットに偏っており、67%が費やされている。
日本の消費者はオープンインターネットへのエンゲージメントが高いことが判明した。没入感が比較的高いニュース、ウェブサイト、ブログを読んでいる場合と比べ、SNS上では「注意散漫になっている」可能性が78%高いことが明らかに。SNSが持つリーチの高さの一方で、エンゲージメントにおいてはオープンインターネット上のコンテンツで高い傾向があることがうかがえる。
調査概要
- 調査期間:2022年9月
- 対象者条件:15~65歳の男女
- 最初の調査対象者:1,000名
- 追加調査対象者:過去3ヵ月間にふたつ以上の広告付きメディアチャネルを利用したことのある日本国内在住の男女
- 調査手法:インターネット調査
- 集計:日本の人口構成比に合わせてウェイトバック集計
- 実査機関:調査会社Kantar