エスキュービズム・テクノロジーが製造中の「スマート宅配BOX」。保冷機能付きで、スマートフォンをかざすと解錠され、荷物を受け取れる仕組み。保冷のための電気補給については、屋外に設置されるものであることから「電池付き」とした。グループ会社に冷蔵庫を製造している企業があることから、保冷機能付きが可能になった。
開発の理由は、以下の理由から「ネット通販時代に適した新たな配送イノベーションを起こす受け取り方法が求められている」と考えたことから。
- ネット通販の利用者が増加し買い物が便利になる一方で、共働き世帯の増加や核家族化により不在率も高まり、再配達コストも増加している。
- 小売業界では”オムニチャネル”というキーワードが注目され、ネットで買って店舗で受け取るという仕組みの整備が重要であるが、店員の人不足や外国籍労働者の増加などで、教育も難しく店舗受け取りの導入は進んでいない。
- ネットスーパーや食品宅配では、生鮮品という特性上通常の宅配BOXへの預入が難しい。保冷機能付きの宅配BOXや、消費者のスマートフォンからの配送状況がリアルタイムにわかるコミュニケーションにより、不在・不達をなくす仕組みが求められている。
11月からサイバーエージェント・ベンチャーズと実証実験を開始予定とのこと。
宅配BOXについては、Amazoと日本郵便、ナスタの3社が「Qual」(戸建住宅用ポスト)と「D-ALL」(集合住宅用ポスト)を10月1日に発表、また楽天は2014年5月から大阪で駅のロッカー「楽天BOX」の試験運用を開始している。
「スマート宅配BOX」の実物は、同社が10月21日に開催する「オムニチャネルカンファレンス」にて発表予定。