アリババグループの物流部門であるツァイニャオは、本年度のダブルイレブンで「持続可能性」と「顧客体験」のふたつに重点を置いた取り組みを実施した。
リサイクルキャンペーンで使用済み段ボール箱約400箱を回収
同社は今年、13万ヵ所以上のツァイニャオ・ステーションでリサイクルキャンペーンを実施した。11月11日正午時点では、約400万箱の使用済み段ボール箱を回収。今回のダブルイレブン累計では600万箱の回収を見込んでいる。また、毎日10万人以上の顧客がリユース梱包資材を用いて発送しているという。
加えて、ユニリーバやYili Group(中国の乳製品メーカー)など、合計取扱商品が15万点を超えるマーチャントと提携し、小包あたり50gのカーボンフットプリントを削減した。
労働力強化で1億2,000万個以上を配送 韓国やヨーロッパでも配達時間削減
同社ではダブルイレブン開催に先立ち、10万人以上のパートタイム労働者を増員し、宅配サービスの対応地域を拡大した。11月11日正午時点で、戸口まで配送した荷物は1億2,000万個以上となっている。さらに、中国にある400以上の大学において自律型配送ロボット小蛮驢(シャオマンリュ)を導入。こちらも11月11日正午時点で、大学内の荷物総量の3分の1に相当する200万個の荷物を配送した。
中国から海外へ輸出する国際物流では、港近くの優先倉庫を活用し、韓国でのマーチャントの集荷から宅配まで最短37時間を実現した。ヨーロッパでも、15ヵ所にある海外倉庫の活用で主要都市へ当日または翌日に配送。フランスでは、海外倉庫から出荷された商品が2時間17分で配送された例もあるという。こうした取り組みにより、中国のマーチャントが発送してから海外顧客に届くまでの配送時間は、前年比約5時間の短縮となった。