宅配収納サービス「サマリーポケット」は、自社開発の倉庫管理システム(WMS)を導入し、運用を10月より開始した。
新型コロナウイルスの影響によるリモートワークを始めとしたライフスタイルの変化から収納需要の強いニーズを受け、サマリーポケットで取り扱う物量が急増。利用者の急速な増加にあたって、保管拠点の拡大及び、さらに自社サービスに特化した倉庫内オペレーション設計が急務となり、サマリーポケットに最適化されたWMSのフルスクラッチでの自社開発に取り組んだ。
WMS開発においても、サマリーのミッションであるUI・UXへのこだわりを徹底し設計。サービスにおける各工程すべてのデータ取得を行い、定量的な解析に基づく集荷・配送の最適化、オペレーションの効率化に加え、空調・セキュリティを徹底管理した保管環境の整備などに積極的に取り組む体制を構築した。
集荷・配送の最適化
関東を中心にしたマスプロモーションにより、現在の利用者が関東圏に多い状況を踏まえ、距離・保管単価を考慮した最適な立地に新たに倉庫をかまえた。物理的な距離を縮めることで配送時間を軽減。また保管拠点拡大に伴い配送キャリアの選択肢を増やし、配送コストを将来に渡って最適化。なおセキュリティ上、保管拠点の所在地は非公表となる。
撮影システム・画像解析AI自社開発による効率化
サマリーポケットに最適化されたWMSにおいては、より高品質な画像をスピーディーに撮影・登録することを目的に、撮影システムを刷新。その第一弾として、画像解析AIを導入し、保管品のカテゴリー分類の約7割を、自動判定を行うことが可能になった。また庫内作業で使用するシステムは、高品質なUI設計によりマニュアル不要で作業全体の流れを俯瞰できるものとなっている。
サービス機能の拡充に向けた開発環境の最適化・効率化
WMS自社開発により、これまでは預かることが難しかったスーツケースやスノーボード等、従来の箱に入らない大物荷物の保管サービスや、通常よりさらに高い保管クオリティを提供するプレミアム保管サービスなど、ユーザーのニーズに合わせたサービス体験の向上をはかる。
また寺田倉庫に加え、新たに三菱倉庫との資本業務提携契約を締結し、強固な物流基盤を構築。これにより宅配収納サービスの集荷・配送および倉庫内オペレーションのさらなる最適化を図るとともに柔軟性・拡張性をもったサービス開発を推進していく。