人手不足のなかTwitterを開始
「新興メーカーだからこそまずは発信しなくては」
モバイルバッテリーといえば、Anker。そんなイメージを持つ人も多いかもしれない。それを裏付けるかのように、2018年12月に発表された「Amazonランキング大賞2018(年間)」では、携帯電話・スマートフォン総合、バッテリー・充電器、スマホアクセサリ、ポータブルスピーカーの計4部門で、Ankerグループ製品が1位を獲得した。バッテリー・充電器部門では、6期連続トップ3独占である。また、「Amazonマケプレアワード 2017」においても、2016年に続き、「最優秀セラー賞」グランプリ・「配送サービス賞FBA 部門」・「カテゴリー賞 家電・カメラ・AV 機器部門」の計3賞を受賞。AnkerがAmazonで、確固たる地位を確立しつつある。
そんなAnkerであるが、2014年からはリアルへも進出し、家電量販店での販売も開始。2018年12月には初の常設の直営店舗「Anker Store 南青山」もオープンした。量販店では、Ankerグループの製品がトップシェアになっている店舗もあり、実店舗での売上も順調に伸びている。
アメリカのGoogle 出身の数名の若者達によって2011年に創設された「Anker」は、モバイルバッテリーや充電器など、スマートデバイス周辺機器を中心としたAnkerグループの中核ブランドだ。日本法人であるアンカー・ジャパンは2013年1月に創業。現在ではAnkerに加え、スピーカーやイヤフォンといったオーディオ機器をラインナップする「Soundcore」、ロボット掃除機などの家電を扱う「Eufy(ユーフィ)」もAnkerの姉妹ブランドとして展開している。また、350ml 缶サイズのAndroid 搭載モバイルプロジェクター「Anker Nebula Capsule」など、新たな分野の新製品も次々とリリースしている。
そんなAnkerがTwitterを始めたのは、2013年9月。猿渡氏は、Amazonの運用から量販店とのやりとり、物流面など、セールスやマーケティングに関わる業務をすべてひとりでこなさなければいけなかった。圧倒的に人が足りない。AnkerのTwitter 運用は、そんな中でスタートを切った。
「私たちは新興メーカーだったので、まずは知ってもらうために発信をしなければいけませんでした。ですが、ホームページにリリースを載せてもあまり見てもらえないし、人手も全然足りていない。そこでいちばん手軽に始めることができ、かつお客様に直接情報を届けることができるSNSに着目し、Twitterを活用した情報発信をスタートしました」