Amazonの「送料無料終了」が意味するもの
Amazonが「全品送料無料」を終了し、2,000円未満の買い物には350円の送料が必要になったのは、今年4月のことでした。およそ5年間も続いたため、無料が当たり前のように感じていましたが、それまでAmazonが負担していた送料を購入者側でするようになっただけで、通常の状態に戻ったともいえます。
ただし、年3,900円のプライム会員であれば、従来通り送料は無料。すぐに届く「お急ぎ便」の利用も可能です。長い間、日本のユーザーからは「Amazonはプライム会員になっても得しない」と揶揄されてきましたが、その状況は終わりを告げたといってよいでしょう。
同社はプライム会員数を公開していません。しかしながら、その数は全世界でかなりの数に上ると予想されており、近年さらに爆発的な増え方をしています。こちらは、ビジネス系メディア、Business Insiderが2014年に独自で発表したグラフですが、まさに絵に描いたような上昇カーブとなっているのがわかります。
2015年は、これよりさらに51%増加したと発表されていますので、Amazonほどの規模の企業としては、とてつもない成長だといえるのではないでしょうか。
Amazonプライム会員の特典
プライム会員が享受できるメリットは日に日に増えていますが、主なものをまとめてみましょう。
お急ぎ便
配送が速くなる、また日時指定が可能になる。
タイムセールへの先行参加
Amazonが定期的に開催しているセールに優先参加できる権利。
プライム・ビデオ
映画や海外ドラマなどの視聴が可能。追加料金なしで見放題のものと、都度購入が必要なものが存在。
Prime Music
音楽がストリーミングで聴き放題となるサービス。ただし、100万曲はGoogleやAppleなどの競合と比べると少なめ。
プライムフォト
写真や動画をクラウド環境に保存できる。「容量無制限」が最大の特徴。
Kindleオーナーライブラリー
Kindleで販売されている本の中から、1か月に1冊を無料で読める(対象に制限あり)
たしかに、サービス単体で見ると競合より弱い部分がありますが、当初は配送料無料だけだったことを振り返れば、「タダで使えるものが増えた」と考えることもできます。