「商品登録」や「商品ページ」というトラップにハマっている
楽天市場やYahoo!ショッピングに出店し、販売するには商品登録はかかせませんよね。商品の写真を撮影して、商品情報を入力して、ページを作成して、という作業です。
ところが、多くの場合、登録した商品は売れません。そこで皆さん、さらに仕入れをして、新たに商品を登録するという行動に出ますが、やはり売れないことには変わりありません。ここまで来ると、私たちコンサルに相談が来ます。
調べてみると、モール内に同じような商品があふれていて、さらに安い価格、より魅力あるページで販売されているケースが多いです。これでは、売れる理由を探すほうが難しいのでは、と思うことが頻繁にあります。
ショッピングモール内でお客様がどうやってその商品にたどり着くのか、考えてみましょう。すでに買いたいものが決まっていて、モール内に同じような商品が多数あれば、価格がいちばん安い、ポイントがつく、送料無料などが決め手になるはずです。無名の小さなショップは、これでは勝ち目がありませんね。
それなら自分で商品を開発する方向に行きますか? いえいえ、まだできることはあります。
「販売方法」を登録し、ページを作るという発想
まず、「商品登録」や「商品ページ」という言葉を忘れてください。「商品」でなく、「販売方法」を登録し、「販売方法」のページを作成すると考えるのです。この販売方法のアイディアに、皆さんのセンスが問われます。
すぐに思いつきやすい販売方法といえば、「商品A」と「商品B」をセットで販売するというものですよね。飲食店では当たり前に実施されている方法です。『夕方6時までに入店すれば、「生ビール」と「餃子」、「枝豆」のセットで1,000円ポッキリの「晩酌セット」』などですね。
例えば、同じ型で色違いのサンダルをセットにして販売しているショップがありました。商品名は「サンダル 色違い2足セット」ですね。
これはどういった販売方法でしょうか。おそらく多くのお客様は、「サンダル1足だけ買う」(それ以上にもっとぼんやりとした)目的でショップにたどり着いているはずです。そこで、普通に1色ごとに商品登録されたページを見ているだけでは、「2足まとめて買おう」という発想はなかなか出てこないのではないでしょうか。
そこに、オトクな価格で「サンダル 色違い2足セット」という商品が出てきたら、どうでしょう。そのサンダルがとても気に入った人、オトクなモノが何より好きな人の中から、「両方買っちゃえ」という気持ちになって、「決済」ボタンをクリックしてくださる方が出てくるかもしれません。私自身、オフラインのお店でも気に入ったものがあれば、まとめ買いした経験が何度もあります。
セットの場合、商品そのものの単価を少し下げたとしても、送料は1個分になります。また、お客様1人あたりの購入単価も上がり、利益額を増やすことができますよね。「販売方法」のページを作るとは、こういった発想なのです。