博報堂DYグループのAI研究所「HumanCentered AI Institute」は、「AIと暮らす未来の生活調査」の第2回を実施。AIに対する意識や利用状況、将来的な期待、意向についての調査結果を明らかにした。
同調査における各名称の定義
- 利用層:生成AI関連サービスのいずれかを1ヵ月に1回以上利用したことがある人
- 認知層:生成AI関連サービスのいずれかを「知っている」と回答した人
- 過去経験層:生成AI関連サービスのいずれかにて利用頻度を「2~3ヵ月に1回程度」「半年に1回程度」「1年に1回程度」「それ以下」のいずれかを選択した人
AIの認知・利用率が急増 前年比2倍以上に
調査結果によれば、生成AI関連サービスの認知率は55.7%、月に1回以上利用している人は17.9%で、前年に比べていずれも2倍以上の増加を示した。
AIの主な利用用途と現状のイメージ 利用層は「先生・部下」「仲間」
利用者の主なAIの使い方としては、「文章作成・文章処理」「業務の効率化」「翻訳作業」「アイデア出し」が上位に挙がった。特に「アイデア出し」や「業務の効率化」「文章・記事・ドキュメント要約」の利用が前年よりも大幅に増加した。
また、利用層から見たAIのイメージは「先生・部下」や「仲間」として捉えられていることもわかっている。
前年より業務や学業での利用が増加、10代は「AIネイティブ」
AIの活用シーンは、プライベート利用が多いと回答した人は40.2%。仕事や業務、学業での利用が多いと回答した人は36.5%で、前年より増加している。特に10代の63.6%がAIを積極的に活用する「AIネイティブ世代」となっている。
未来のAIに対する期待と役割分担
将来的には、AIが社会に大きな影響を与えると考えている人が多く、「AIを仕事で使いこなすために、どこから手を付けていいのかわからない」、「AIのよい使い方がよくわからない」といった不安がありつつも、「AIによる業務の効率化」や「人間とAIの新たなコラボレーション」への期待が高まっている。
一方で、社会のルールや教育、医療といった重要な分野では、人間が主導するべきとの意見が優勢な結果に。AIが担うべき仕事としては、「ルーティンワーク」「物流管理」「予測分析」が上位を占めた。
調査概要
- 調査時期:2024年10月
- 対象地域・年齢:全国の15〜69歳の男女
- 有効回答数:事前調査4万9,529サンプル、本調査2,367サンプル
- 調査機関:マクロミル
- 調査方法:インターネット調査
- 分析/集計機関:エム・アール・エス広告調査