荷物の着払いとは
荷物の着払いとは、配達員が荷物を届けた際に受取主が送料を支払う方法です。メルカリでは出品者が送料を負担する場合(元払い)と、購入者が送料を負担する場合(着払い)を設定できます。
着払いが可能な発送方法
メルカリには多様な発送方法がありますが、すべて着払いに対応しているわけではありません。受け取り時に送料を支払う必要があるため、郵便ポストに投函する配送方法や宅配便ロッカーを使った配送方法などは対応していないためです。
また、メルカリの「らくらくメルカリ便」や「ゆうゆうメルカリ便」は、送料が出品者負担でなければ利用できない発送方法のため、着払いには対応していません。
そのため、以下のような発送方法であれば着払いを利用できます。
- 郵便局の「ゆうメール」「ゆうパケット」「ゆうパック」
- ヤマト運輸の「宅急便コンパクト」「宅急便」
- 佐川急便の「飛脚宅配便」など
上記のような発送方法でなければ着払いに対応できないため、注意が必要です。
着払いと代金引き換えの違い
着払いと同様に、商品が到着したときに受取主が代金を支払う方法に「代金引き換え(代引き)」という方法があります。
着払いで支払うのは「送料」のみです。一方、代金引き換えの場合は「荷物の商品代金+運賃+手数料」を支払います。
メルカリでは、代金引換は利用できません。代金引換のほか現金書留や仮想通貨の決済など、メルカリで用意された決済方法以外を促すこと、あるいは応じることは禁止されているのでご注意ください。
着払い荷物を受け取り拒否するとどうなる?
着払いで荷物を発送しても、受け取りを拒否されるケースは少なからず見受けられます。受取主から受け取り拒否をされたら、発送主へ荷物が返送されるケースがほとんどです。その際、発送主が送料を支払わなければならないケースもあります。
メルカリの着払いトラブルはなぜ起きる?
メルカリは2013年より展開されたサービスで、2022年12月時点では、月間約2,200万人以上が利用するフリマアプリの最大手です。 多くの人が利用する中で、メルカリの配送に関する基礎的な知識がなかったり配送方法などをよく理解していなかったりすることが原因で、着払いのトラブルが生まれてしまうケースもあります。 まず始めに、メルカリでなぜ着払いのトラブルが起きるのか、どのような配送方法になっているのかを押さえておきましょう。
着払いでどうしてトラブルになるのか
着払いでトラブルになるのは、購入者・出品者それぞれのミスを起こしやすい事情が関わっています。
購入者
中古だから市販の新品よりも安く買いたい
↓
高い送料を払ったら新品と値段が変わらなくなる
↓
余程必要なもの以外は送料込みの商品を探す
↓
送料込みの商品のほうが多いため確認しなくなる
出品者
少しでも利益を得たい
↓
送料を負担すると赤字になる
↓
着払いで購入者に送料を負担してほしい
↓
商品の説明欄に明記せず配送料の負担の部分のみ着払いに設定してしまう
着払いのトラブルは、双方もしくはどちらかの確認不足が原因であることは否めません。 また大型商品やかさばる商品の場合は、配送料が高額になります。 下手をすると商品よりも配送料が高い…というケースもあるため、着払いはトラブルを起こす可能性が高いのです。
メルカリ・配送方法の基礎知識
メルカリの配送でトラブルに巻き込まれないためには、メルカリの配送方法をきちんと理解することが大切です。ここでは配送方法の基礎知識とも言えるポイントを6つピックアップします。
- メルカリの配送方法は出品時に設定する
- 送料の負担は出品者が送料込みか着払いかを選択できる
- 着払いは匿名配送ができない
- 着払いの送料は割安な送料が適用されないため通常の配送料金となる
- 着払いの場合は商品が売れにくい傾向がある
- 発送時には出品時に設定した配送方法から変更できないことがある
メルカリと提携しているヤマト運輸のらくらくメルカリ便や、郵便局のゆうゆうメルカリ便は、送料の割引率が高く、追跡システムや補償も付いています。これらのポイントを踏まえると、着払いはメリットが少ないと言えるでしょう。
実際にメルカリの着払いでどのようなトラブルが報告されているのか、事例を4つご紹介します。
1.送料込みのはずが着払いで商品が届いた
欲しかった商品が出品されていた。金額も納得できたので購入手続きを行ったが、商品が着払いで届いた。出品内容を確認すると送料込みの金額で設定されていた。
2.荷物と見合わない発送方法で高い料金を負担した
着払いの商品を購入した。届いた箱は商品をかなり上回る大きさで、1,000円近い配送料金を請求された。商品に合ったサイズの箱であれば、もっと送料は安かったはずなのに……。
3.購入時に着払いを確認しなかったため高い買い物になった
探していたノベルティグッズが安い金額で出品されていたため、即購入。送料が着払いになっていたのを確認しなかったので、送料を合わせると非常に高い買い物になってしまった。
4.着払いの問い合わせに応じてもらえずキャンセルになった
購入時に送料の確認を怠り、着払いで商品が届いた。送料が高額だったため、出品者に送料込みにしてもらえないかと交渉したが、もともと着払いで出品したと言われてしまった。結局取引自体がキャンセルとなり、欲しい商品を手に入れることができなかった。
着払いのトラブル・解決方法と予防策は?
事例のように、着払いでさまざまなトラブルが確認されています。 しかし、大きなトラブルに発展してしまう前に、解決する方法と予防する策はないのでしょうか? ここではユーザー自身で行える解決方法と予防策をご紹介します。
解決方法1:受け取り拒否をする
- 送料込みの商品が着払いで届いた
- 荷物の梱包方法が適切でなく高い配送料を請求された
などの場合は、受け取り拒否をしましょう。着払いは送料を払わなければ取引が成立しません。確認を行い、自分に非がない場合には、荷物を受けとらないようにしましょう。
解決方法2:出品者へメッセージを送る
出品されていた条件と異なっている場合は、出品者へメッセージを送って確認をしましょう。単純に出品者が勘違いをしている場合もあります。出品者が誤って着払いで送ってしまったケースでは、売上金の移行という方法を取ることも可能。どうしても欲しい、またはキャンセルしたくない商品の場合は、出品者へメッセージを送って交渉を行いましょう。
解決方法3:事務局へ連絡する
- 出品者と連絡が取れない
- 交渉がうまくいかずトラブルになった
などの場合は、メルカリの事務局へ連絡・相談を行ってください。 電話ではなくメールでの問い合わせになりますが、ユーザー同士でトラブルが解決できない場合、ほとんどのケースで事務局が相談に乗ってくれます。 経緯や状況を説明し、対応方法の指示を受けて動きましょう。
予防策1:購入前の確認を必ず行う
購入時には必ず次のチェック項目を確認しましょう。
- 送料の負担:送料込みか着払いか
- 商品の状態:商品の説明や状態
- ユーザーの評価:どのような取引を行っているユーザーなのか
- 商品の相場:高すぎる・安すぎることはないか
悪質なユーザーだったとしても、こちらの確認不足があればキャンセル等はできませんので、注意が必要です。
予防策2:納得するまで受取評価を行わない
送料込みで出品されていたのに着払いで届いたり、商品の状態が出品内容と違っていたりなどのケースでは、受取評価を行わないでください。 メルカリでは双方が受取評価を行った時点で、取引が完了したとみなされます。 受取評価を行う前に、出品者へ問い合わせを行いましょう。
予防策3:ブロック機能を使用する
一度でもトラブルがあったユーザーは、ブロック機能を使用し、今後関わらないようにすることも1つの方法です。 取引中は利用できませんが、ブロックしたユーザーからは購入・コメント・いいね・フォローの全てをブロックすることができます。 残念ながら悪質なユーザーは存在しますので、ブロック機能を使用することはおすすめです。
着払いのトラブルを防いでフリマアプリを楽しもう
個人間で取引のできるメルカリは、非常に便利なマーケットです。 しかし基礎知識が不足していたり、確認を怠ってしまったりすることで、思わぬトラブルを招いてしまいます。 着払いのトラブルも、事前の確認や詳しい内容の交渉などを行うことで、防ぐことも可能です。 何かトラブルがあったときの対処法も把握した上で、フリマアプリ・メルカリでの取引を楽しみましょう。