TPCマーケティングリサーチは、ダイエット食品市場についての調査結果を発表した。2016年度のダイエット食品市場は、前年度比4.1%増の873億円。機能性表示食品を新たに投入した企業や、ダイエット領域に特化した企業の躍進により市場が拡大した。
分野別でみると、「サプリメント」が全体の約6割を占める523億円で最大となった。次いで、「代替食品」が同37.2%の325億円、ドリンクを含めた「その他」が同2.9%の25億円と続いた。サプリメントは、ファンケルの「カロリミット」やライオンの「ラクトフェリン」といった内臓脂肪低減や体脂肪の低減、糖と脂肪の吸収抑制を訴求した機能性表示食品が台頭した。
訴求別に見ると、「代替系」が構成比37.2%の325億円で最大となったが、前年比1.5%減。「燃焼系」は同5.9%増となり、シェアはライオンがトップ。そこにディーエイチシー、新日本製薬、グラフィコが続いた。同カテゴリーは、ランニング・ウォーキングや登山といったブームなどにより、男女問わず安定した需要を獲得している。
「抑制系」は同9.7%増。シェアはファンケルがトップで、富士フイルムヘルスケアラボラトリー、ミオナ、メタボリックと続いている。20代以降の女性を中心に「我慢しないダイエット」「食習慣を変えないダイエット」を訴求した商品が支持を集めた。
チャネル別では、通信販売が構成比53.8%の470億円で最大となった。通信販売は前年比5.1%増の伸び率。同チャネルでは、参入各社が割引特典や定期コース、無料サンプル、トライアルパックなど通販限定のサービスを充実させている。また、機能性表示食品を投入している企業は、新聞広告やインフォマーシャル、ウェブ広告などで臨床試験データを活用した宣伝活動に注力している。
【調査要覧】
調査対象:サプリメント、代替食品、ドリンク
調査対象企業:アサヒグループ食品、味の素、太田胃散、オルビス、小林製薬、サニーヘルス、資生堂、大正製薬、ディーエイチシー、ドクターシーラボ、ファンケル、富士フイルムヘルスケアラボラトリー、メタボリック、森下仁丹、ライオン
調査期間:2017年4月~2017年9月