ヤマト運輸によると、近年、全国の中山間地域等で過疎化や高齢化が進む中、山林に囲まれる神鍋高原地区は年々人口が減少し、高齢化率も約27.8%になるなど、兵庫県内でもとくに過疎化や高齢化が進み、高齢者の移動手段となるバス路線網の維持や物流の効率化が課題となっていたという。
ヤマト運輸は、全国の自治体や企業と連携し、地域の活性化や課題解決に向けてさまざまな取り組みを行う「プロジェクトG(Government)」を推進しており、路線バスによる「客貨混載」はすでに、岩手県(2015年6月)、宮崎県(2015年10月)、北海道(2016年9月)、熊本県(2016年10月)の4地域で開始している。
今回、全但バスとヤマト運輸は相互連携を図り、バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に、路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を兵庫県で初めて開始した。
ヤマト運輸と全但バスは、今後も両社で連携を強化し、神鍋高原で集荷した荷物の路線バスでの輸送や、他路線での客貨混載、道の駅を活用した産物支援などを検討し、地域課題の解決と地域活性化に取り組んでいくと発表した。