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2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzineニュース

「オタク」市場、2021年度は10市場で成長 ホビー関連は巣ごもり需要継続で成長維持/矢野経研調査

 矢野経済研究所は、国内の「オタク」市場を調査し、主要分野における各分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。ここでは、主要14分野の市場規模について、公表する。

市場概況

 2021年度の「オタク」市場主要14分野では、10市場(「同人誌」「プラモデル」「フィギュア」「ドール」「鉄道模型(ジオラマ等周辺商材含む)」「トイガン」「アイドル」「コスプレ衣装」「メイド・コンセプトカフェ、コスプレ関連サービス」「ボーカロイド(関連商品含む)」)が成長した。一方で「アニメ」「サバイバルゲーム」「プロレス」の3市場は2年度連続の市場縮小(※インディーゲーム市場は前年度比較無し)という結果になった。

 前年度に続き、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、分野によって好不調がわかれた。前年度からの巣ごもり需要の継続でホビー関連4市場(「プラモデル」「フィギュア」「鉄道模型」「トイガン」)は成長基調を維持したが、6市場(「同人誌」「ドール」「アイドル」「コスプレ衣装」「メイド・コンセプトカフェ、コスプレ関連サービス」「ボーカロイド」)は、2021年度は回復に転じたものの、コロナ禍前の水準までには至らなかった。

注目トピック

インディーゲーム市場はヒット作品登場による流行や大手企業の参入による商業的な盛り上がりから拡大傾向に

 インディーゲームは、オリジナリティが発揮されやすい個人又は少数の国内外のクリエイターによって開発されたゲームで、マーケティングを重視したメジャーゲームと異なり、クリエイターの表現・アイデアがゲームに反映されやすく、オリジナリティが高いという点がもっとも大きな特徴。

 当初、インディーゲームは同人誌即売会などでの記録媒体の頒布による販売形態で広がっていた。海外ではPCでプレイできるSteamなどを経由して販売されるインディーゲームの開発が活発化していたが、国内では家庭用ゲーム筐体と専用メジャーゲームソフトが普及していることからPCでゲームを遊ぶことが少なく、インディーゲーム市場はこれまで海外ほどの盛り上がりが見られなかった。

 しかし、2020年11月、マーベラスからパブリッシングされたインディーゲーム「天穂(てんすい)のサクナヒメ」が稲作に焦点を当てた独創性溢れるシステムや世界観で話題となり、100万本(2021年6月時点)を超える大ヒットとなったのを契機に、国内企業もメジャーゲームにはないオリジナリティをもつインディーゲームに注目し始めており、昨今では講談社などゲーム業界以外からのゲームパブリッシャーとしての市場参入も見られるようになっている。

 2021年度のインディーゲーム市場の各販売チャネル別日本語版売上高(ユーザー消費金額ベース)を28億円と推計。販売チャネルの内訳は、「Steam」が13.2億円、「Nintendo Switch」が6.6億円、「Apple Store」と「Google Play」がそれぞれ1.6億円、「PS4」と「Xbox」がそれぞれ0.9億円、「その他」が3.2億円となった。

将来展望

 2022年度の「オタク」市場主要14分野はコロナ禍からの回復が進み、12市場(「アニメ」「同人誌」「インディーゲーム」「プラモデル」「ドール」「鉄道模型」「サバイバルゲーム」「アイドル」「プロレス」「コスプレ衣装」「メイド・コンセプトカフェ、コスプレ関連サービス」「ボーカロイド」)の成長を予測。一方、「フィギュア」市場は、材料高騰や円安、価格上昇などの影響から4期ぶりの縮小を予測する。

 主要14分野でもっとも規模の大きい「アニメ」市場は、アニメーション制作事業者売上高ベースで前年度比5.7%増の2,800億円と予測。2022年度はコロナ禍のなかでも行動制限などが緩和され、テレビアニメの制作本数も回復傾向にある。「SPY×Family」「パリピ孔明」などの人気作が出ているほか、ショートアニメ「八十亀ちゃんかんさつにっき」など、SNSやスマホゲームと連動した複合メディアミックス型のアニメ制作プロジェクトが新たなファン層の獲得や人気の底上げに結び付いている。

 また、映像配信事業においては、「Netflix」「Amazonプライム」など海外の動画プラットフォーム人気がコロナ禍以降継続していることにより、日本のアニメ制作会社が海外の動画プラットフォーマーと取引を行うケースも増えている。動画プラットフォーマーは、引き続き独占配信などの直接契約・取引を行うほか、資本の提供や日本国内での制作スタジオの設立といった動きも目立っている。

調査概要
  • 調査期間:2022年6月~9月
  • 調査対象:「オタク」に関わるコンテンツや物販、サービス事業者および業界団体など
  • 調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、インターネットアンケート調査、電話調査、ならびに文献調査併用

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