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越境ECとは海外に展開するオンライン取引。メリット・デメリットを解説


 越境ECとは、海外に向けて展開するネット上の取引です。近年、海外での需要が高まり、市場は拡大傾向にあります。事業の範囲を拡大して会社を成長させるチャンスと言えるでしょう。 本記事では、越境ECの詳しい内容やメリット、始める方法などを紹介します。

越境ECとは何か簡単に説明

グローバルメンバーのディスカッション風景

 越境ECとは、海外の顧客をターゲットにしたECサイトのことです。自社でサイトを作り運営するものや、海外のECモールに出店するなどの方法があります。

 近年、インターネットの普及により市場は拡大傾向にありますが、2020年は日本・中国・米国間の越境ECもさらなる増加傾向を見せています。

 ここでは、越境ECの現状や市場拡大する理由を紹介します。

市場は拡大している

 越境ECの市場規模は年々増加の一途をたどっています。2020年に経済産業省が実施した調査では、日本・米国・中国3か国間の越境ECは、市場規模がいずれの国の間でも増加。なかでも中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は1兆9,499億円で、前年より17.8%増という高い数字です。

 世界の越境EC市場は、今後も拡大を続けると予測されています。世界的な市場規模は毎年 30%の成長で拡大し、2026年には4兆8,200億USドルに達するという予測データもあります。そのような拡大が予想されるなかで、機能やデザインが国際的に高い評価を受けている日本製品は、高い需要が見込まれるでしょう。(参考:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」「電子商取引に関する市場調査の結果」)。

越境ECが拡大する理由

 越境ECの物販分野が拡大の一途をたどっているのは、インターネットの普及が大きな理由のひとつです。

 また、中国などアジア圏をはじめとする観光客が急増し、来日した際に買い求めた商品を帰国後にリピート購入することも越境ECが拡大する要因となっています。これら越境ECが拡大する理由について、詳しく見てみましょう。

インターネットの普及

 近年、世界中にインターネットが普及し、どこにいても買い物が可能です。多くの人がスマホを持ち、手軽に買い物ができるようになっています。

 サイトによっては自動で翻訳できる機能もあり、ネットで買い物しやすくなっている状況です。規模が小さいECサイトでも容易に世界進出が可能になり、越境EC拡大に貢献しています。

中国からの観光客などのリピート購入

 近年、訪日観光客が急増したことも越境EC拡大の要因となっています。特に中国からの観光客が多く、自国では販売されていない質の良い製品を買い求め、帰国後も越境ECによりリピート購入するケースが増えているのです。

 また、中国で海外製品を販売する際には高額な関税などがかかりますが、個人輸入の場合は低く抑えられ、免税になる場合もあります。質の良い日本製品を安く手に入れることができるのも、越境ECが注目される理由と言えるでしょう。

 また、日本で購入した商品がSNSで拡散され、日本に行けない人の間で話題になることも越境ECでの購入につながっています。

越境ECのメリット

Shopping Cart Filled With Money

 越境ECが急成長しているのは、現地に実店舗を出すよりもコストがかからない、新規顧客の獲得により商圏を広げてビジネスを拡大できるといったメリットがあるからです。

 初期費用が抑えられるため失敗のリスクも少なく、気軽に出店ができます。消費の低迷などで日本では売上が伸びないビジネスでも、越境ECなら成長が可能です。これら越境ECのメリットについて、紹介しましょう。

実店舗よりもコストが安い

 越境ECの最大のメリットは、出店のコストがかからないことです。海外に実店舗を展開する場合、テナントを契約して現地スタッフを雇い、商品を日本から運ばなければなりません。手間と費用がかかるうえに、しっかりマーケティングを行わなければ失敗に終わる可能性もあるでしょう。

 越境ECであればサイトの作成やシステムの導入などの費用で済み、面倒な手続きもなく手軽に始められます。

ビジネスを拡大できる

 人口減少や消費の低下などで、日本国内のみでは売上に伸び悩むケースもあります。越境ECで大きな市場へと進出することで、新規顧客の獲得によるビジネスの拡大が可能です。

質の良い日本商品は、海外で大きな需要があります。自社商品の需要が高く競合の少ない地域をリサーチして進出することで、売上アップが期待できるでしょう。高品質など、日本製品ならではの特色をアピールすることが成功の秘訣です。

越境ECのデメリット

グローバルのイメージ

 越境ECはメリットばかりではなく、デメリットな点もあります。販売する国や地域ごとに法律や規制が異なり、よく調べて対応しなければなりません。

 関税がかかることも把握しておく必要があります。商品によっては輸入が規制されている場合もあるため、事前の調査は不可欠です。ここでは、越境ECのデメリットについて見ていきましょう。

国や地域ごとに対応が異なる

 販売する国や地域ごとに法律や規制が異なるため、ECサイトを立ち上げる際はよく調べて対応しなければなりません。

 例えば、中国の場合はサイトの開設・運営は許可制で、ライセンスの取得が必須です。また、EU加盟国では「EU一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)」が各国に適用されるため、個人情報の取り扱いについて厳しい規制があります。

関税が発生し規制も多い

 海外への発送は関税が発生します。関税とは海外から製品を輸入するときにかかる税金で、基本的に購入者が支払うものです。

 自社商品の関税率がどのくらいかを確認し、サイト上に明示しなければなりません。どちらが納めるか、支払い方法はどうするかなど、あとでトラブルが起きないようにしておく必要があります。

 また、国によっては輸入が規制されている商品もあります。ECサイトを立ち上げる前に、自社商品が輸出できるものなのか、よく調査しておかなければなりません。

越境ECを始める方法

国際郵便

 越境ECを始めるには、まず海外向けに販売する商品を決め、売り込むターゲットを細かく絞り込まなければなりません。ターゲットとする国を決めたら、現地の情報を調査することも大切です。

 また、ECサイトの出店にはいくつかの方法があり、自社に向いている方法を選ぶ必要があります。ここでは、越境ECを始める方法を紹介しましょう。

商品を選定する

 まず販売する商品を選びます。越境ECで売れるのか、売りやすいのかをよく検討することが必要です。

自国でも手に入りやすいものは、大きな収益が見込めません。また、配送に手間やコストがかかるものは越境ECには向いていないでしょう。販売する国を決めたら、輸入規制に当てはまらないかどうかも調べなければなりません。

ターゲットを定める

 商品を決めたら、ターゲット層を細かく定めます。ターゲットが漠然としていると販売方法もうまく設定できず、思うような売り上げは期待できません。ターゲットは性別、年齢、収入、家族構成など、できるだけ細かく絞り込むことが重要です。

 また、対象とする国や地域で、自社商品のニーズがあるかどうかの調査も必要になります。ニーズのない商品では、どれだけ人口の多い国でも成果は見込めないでしょう。

出店方法を定める

 越境ECの出店には次にあげるような方法があり、自社に適した方法を決定します。

  • 自社でECサイトを構築する
  • 現地法人を設立してECサイトを構築する
  • 現地のECモールに出店する
  • 日本のECモールで対応する

 独自にサイトを構築する場合は、開発のための時間やコストがかかるでしょう。

  現地のECモールに出店する方法は、手軽に行えるメリットがあります。、また、現地で運営実績のあるECモールであれば顧客の信頼もあるため、売上につながりやすい方法です。

  越境ECが初めてで、まずは反応を確かめたい場合は、Amazonなど日本のECモールで海外からの注文に対応していくという方法もあります。

越境ECを始めるときに注意したいこと

Price on Clipboard

 越境ECは国内の取引と異なる点が多く、注意しなければならない点があります。取引は異なる通貨で行うため為替相場の影響を受け、場合によっては売上が大きく変わるかもしれません。

 また、輸出の規制を免れた商品でも、国際郵便で送れない場合があります。国内よりも輸送コストが高額になることも把握しておくことが必要です。越境ECの注意点について紹介します。

為替相場により売上が変わる

 越境ECは為替変動によるリスクが伴います。代金を日本円で表示して日本円の決済をするのであれば、為替変動の影響は受けません。しかし、通常は現地の通貨で取引するため、為替相場によって売上が大きく変動する可能性があります。

 例えばドルで取引する場合、円安であれば円に換金する際に受け取る額が大きくますが、円高の場合は額が下がることになるでしょう。

越境ECに適さない商品がある

 越境ECは輸出の規制があることを説明しましたが、規制に該当しなくても、国際郵便で送れないものがあります。よく使われるEMSでは、ジュエリーなどの貴重品や食品などは送れません。大きさや重量にも制限があります。

 国際間輸送の手段はEMS以外にもいくつかありますが、それぞれ制限が設けられている場合がほとんどです。自社製品が配送可能かどうかは、事前によく調べておく必要があります。

配送料が高額になる

 越境ECの場合、国内の発送と比較すると配送料が高額になります。ユーザーが支払う金額はどうしても高めになるため、越境ECでは価格以外のメリットをアピールする販売戦略が必要になるでしょう。

 配送手段は日本郵便のEMSをはじめ、ヤマト運輸など国際輸送を扱う業者が豊富です。越境ECを成功させるには、自社の商品を発送するのに最適なところをよく吟味して選ぶことも重要なポイントと言えるでしょう。

越境ECは海外に事業を拡大すること

オンラインショッピングをする男女

  越境ECとは、海外向けのネット販売です。スマホの普及で世界のどこからでも買い物が可能になり、越境ECの市場は拡大しています。日本の市場だけでは売上の伸び悩みがある場合でも、越境ECで事業を拡大させることが可能です。

  越境EC立ち上げの際は国や地域ごとの法律や規制を確認する必要があり、為替変動や関税、配送料などクリアしなければならない問題もあります。事前準備をしっかり行うことが越境ECを成功させるための必要条件と言えるでしょう。

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この記事の著者

EC研究所(イーシーケンキュウジョ)

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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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