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2024年8月27日(火)10:00~19:15

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LINEをECで活用するには?集客方法と実践のためのポイント


 LINEは日常的に使うコミュニケーションツールとして、多くの人に活用されているアプリです。ECの集客にも活用できるため、LINEの特徴を踏まえたうえで活用してみましょう。今回は、LINEにおける集客方法と実践ポイントを紹介します。

 LINEは単なるコミュニケーションツールというわけではなく、ECの分野においても活用することができます。LINE公式アカウントやLINEショッピング、LINE広告などを用途に合わせて使うことで、集客効果を図ることも可能です。

 LINEを活用した集客を行う際は、おさえるべき基本的なポイントがあります。この記事では、LINEで集客を効率良く進めるためのコツを詳しく解説します。

ECでLINEを活用すべき3つの理由

スマートフォンを操作する男性

 ECでLINEが活用されている背景には、おもに3つの理由があります。まずはそれぞれの理由について見ていきましょう。

1. ユーザー数が多くて世代も幅広い

 LINEは国内ユーザー数が8,900万人(2021年6月末時点)と、多くのユーザーを抱えています。ほかのツールと比較してもユーザー数が多いことから、LINEでしか接触できないユーザーも多数存在しているといえるでしょう。

 また、利用者層は15~69歳と幅広く、居住地も全国に分布しています。そのためLINEを活用した場合、自社の見込み顧客層にだけとらわれずに、幅広い世代へのアプローチが可能です。

2. アクティブユーザー数が多い

 LINEは1日1回以上アプリを起動するアクティブユーザーの割合が多く、日常生活に密着したツールだといえます。ユーザーとの接点を持ちやすく、LINEを使って情報発信を行ったり、友だち登録をしてくれたユーザーとコミュニケーションを取ったりすることも可能です。

 また、アクティブユーザーは自ら積極的に情報収集をしていこうとする姿勢が見られるので、ニーズに沿った情報を提供することで自社のファンになってもらえる可能性もあります。集客方法にLINEを加えることで、ほかのメディアとの相乗効果を図ることもできるでしょう。

3. アイデア次第でさまざまな活用ができる

 幅広いユーザーにリーチできるLINEには、アプローチに有効な手段が多彩に備わっており、ビジネスの規模に関わらず自社の目的に合わせて手段を選べるため、多くの店舗や企業で活用されています。

 たとえば、LINE公式アカウントを利用すれば、1対1でのやりとりが行えるので、ユーザーごとに適したメッセージを送ることができます。

 また、LINEショッピングに自社の商品やサービスを掲載すれば、すでに運用しているECサイトへの集客を図ることも可能です。

 さらに、タイムラインやメッセージを通じて広告を出稿することにより、LINEを積極的に活用するユーザーとのつながりを形成することができます。

 それぞれのサービスの特徴をおさえたうえで、商品やサービスの内容に適した活用方法を検討しましょう。

LINEを用いた集客方法の種類

LINEの画面を見る女性

 LINEを用いた集客方法にはおもに、LINE公式アカウント、LINEショッピング、LINE広告の3つがあります。ここでは、それぞれの集客方法におけるポイントを紹介します。

1. LINE公式アカウント

「LINE公式アカウント」では、自社のアカウントを開設することが可能です。企業のビジネスアカウントとして活用でき、LINEのユーザーと積極的にやりとりを行えるツールとして利用できます。

 友だち登録が済んでいるユーザーに対して、直接的なアプローチが行えるのは大きな魅力であり、見込み顧客の顧客化にも効果的です。商品情報を提供したり、クーポンなどを配布したりすることで、効果的に接点を持ち続けることができる点も魅力といえるでしょう。

 また、メッセージの配信数や開封率、インプレッション数などを細かく分析できるため、反応を確かめながら運用方法を改善していくこともできます。

2. LINEショッピング

「LINEショッピング」は、LINEが提供しているポイントサイトです。ECサイトを運営していればLINEショッピングに商品を掲載できるため、既存のECサイトの集客チャネルとしても活用できます。

 ユーザーにとっては、LINEショッピングを通じて商品を購入することでLINEポイントを獲得したり、LINE Payで手軽に決済が行えたりする点がメリットといえるでしょう。

 ECサイトとLINEショッピングを連携させることによって、自社のブランディングや商品の認知度向上などにもつながります。

3. LINE広告

 「LINE広告」は運用型広告であり、LINEだけではなくLINE NEWSなどの関連サービスや外部アプリなどにも、広告を配信することが可能です。LINE内においては、タイムラインやトークリストの最上部、LINEショッピングなどに広告を出稿できます。

 リーチできるユーザー数の多さや年齢層の幅広さがLINE広告の特徴であり、年齢や住んでいる地域などのデータに基づいたターゲティングを行うことも可能です。

LINEを使うときの注意点

パソコンで作業する女性

 次に、ECでLINEを活用する際の注意点について解説します。

友だち登録を増やすには工夫が必要

 LINEの運用を継続していても、友だち登録を増やすまでには時間がかかります。ユーザーと直接的なやりとりを行うには友だち登録が欠かせないため、さまざまな手段を用いて登録者数を増やしていく必要があるのです。

 オプション機能を使えば、友だちを追加する施策を実施できますが、その分費用がかかってしまうので注意が必要です。中長期的な戦略としてLINEを用いるならば、LINEのアプリ内だけで友だち登録を増やそうとするよりも、外部のサイトからもユーザーを増やすための施策を実行するほうが効果的といえます。

 たとえば、ホームページやECサイト、SNSなど、運用しているWebメディアだけでなく、店頭のPOPやポスター、チラシなどを通じて、継続的に友だち登録を増やしていく取り組みを進めてみるなどするとよいでしょう。

アカウントの運用にコストがかかる

 LINE公式アカウントを利用するには、初期費用や月額固定費などのコストが発生します。プランとしては、フリープラン、ライトプラン、スタンダードプランの3つが用意されており、プランごとに機能や無料で送信可能なメッセージ数、利用料金などが異なります。

 アカウント開設時にプランを選んだあとでも月単位でプランを変更できるので、費用対効果をチェックしながら、無駄のない運用を目指しましょう。

LINEショッピングだけでECサイトを作れるわけではない

 LINEショッピングは、あくまで集客のためのチャネルであり、LINE上にECサイトを構築できるわけではありません。

 LINEショッピングを利用する際は、自社でECサイトをあらかじめ構築しているか、Amazonや楽天といったショッピングモールに出品を行っていることが前提となります。ほかの媒体で商品の販売を行っていない場合は、必要な準備を整えてから利用するようにしましょう。

LINEをECで効果的に活用するポイント

スマートフォンを作業する女性

 最後に、LINEの特性を最大限に活かすためのポイントを解説します。

メッセージをパーソナライズ化してみよう

 LINE公式アカウントでは、ユーザーの性別や年齢などの属性から絞り込んだセグメント配信が可能です。ユーザーの属性に合ったメッセージを配信することによって、アプローチの効果を高めることができるでしょう。

 セグメント配信は特別な準備は不要で、手軽に取り組める点に大きなメリットがあります。しかし、LINEが保有するデータを基に属性分けがなされてしまうため、自社が狙うユーザーと必ずしもマッチングしているわけではありません。

 より精度の高いターゲティングを行いたい場合は、「ID連携」を活用して自社で保有する顧客データとの連携を図ってみましょう。

 ID連携を行えば、自社の顧客データを基にして、LINE上でセグメント配信が行えるため、顧客1人ひとりに適したメッセージを送ることもできます。

LINE公式アカウントのリッチメニューを活用しよう

 LINEのトーク画面下部に固定表示されるメニュー機能を「リッチメニュー」と呼びます。リッチメニューは目立つ位置に表示されるので、ユーザーの興味を引きやすく、外部サイトなどのリンクにつなげたい場合などに効果的です。

 また、リッチメニューを会員と非会員などにタブ分けすることもできるため、ニーズに適した別々のメニューを案内することもできます。

Shopifyと連携してみよう

 ECサイトを構築するときには、低コストかつ少ない工数でサイト作りが行えるASP型のカートシステムがよく利用されます。なかでも、初期費用が無料で利用できる「Shopify」はLINE公式アカウントとの連携が可能なので、運用面においても使いやすいといえるでしょう。

 サイトの構築や運用がシンプルであるのがShopifyの特徴であり、LINE公式アカウントと連携させることによって、キーワード検索機能、セグメント配信、リッチメニューのスタイリングなどが行えます。

 キーワード検索機能はLINEのトーク画面において、事前に設定したキーワードが入力されたときに、該当した商品を表示する機能を指します。

 セグメント配信においては、自社のECサイトでの会員登録の有無や購入金額などによってセグメント化します。そして、リッチメニューのスタイリングでは前述のとおり、タブ分けによってユーザーの利便性を高めることが可能です。

 ShopifyとLINE公式アカウントの特性をうまく活かしつつ、効果的な集客につなげていきましょう。

まとめ:LINEでの集客方法を理解してECでも活用してみよう

 日常的なコミュニケーション手段として幅広い世代に利用されているLINEは、日本人の約7割に利用されており、アクティブユーザーも多いツールです。幅広いユーザーにアプローチできるため、ECで活用する際のメリットも多数あります。

 多様なプロモーション手段も備わっており、集客のほか、キャンペーンやセールの告知など、ECサイト単体では難しかった取り組みをターゲティングして行うことも可能です。

 無料で利用できるプランも用意されているので、ECサイトを運営している場合はぜひ試してみましょう。

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この記事の著者

EC研究所(イーシーケンキュウジョ)

ECについての情報を調べ、まとめてお届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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