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「LINE@」がEC事業者にも解禁! コミュ力が問われるプッシュ通知をあなたはどう使う?


 LINE@がEC事業者にも解禁されました。昨年12月からは、LINE Payの加盟店受付も始まっており、EC事業者とLINEの距離はぐんと近づきつつあります。賢く、成果につながる使いかたとは? LINE@のお2人にお話をうかがいました。

EC事業者にもLINE@解放!特徴をおさえ、賢く活用しよう

 LINE@は2012年12月に始まった、実店舗、メディア、公共団体向けのサービスである。プライベートなコミュニケーション手段であるLINEとは異なり、「友だち追加」したユーザーに対して、メッセージやクーポン・セール情報などを配信するビジネスシーンで使われるものだ。

 タワレコやパルコ等の大型有名店のほか、飲食店やサロン、駐車場など、2015年2月現在14万店舗が導入し、成果が出ているようだ(LINE@事例はこちら)。加えて、毎月の費用が5,400円(税込み)と導入ハードルが低めの価格であることも魅力である。

 今回、サービス開始から2年を経て、EC事業者はもちろん、個人・法人問わず、海外のユーザーも利用できるようになった。それに伴い、専用の管理アプリ(iPhoneAndroid)がリリースされている。

(写真左)LINE Business Partners株式会社 代表取締役社長 長福久弘さん
(写真右)LINE株式会社 サービス企画2室 LINE@チーム マネージャー 河野智彦さん

 「EC事業者さんから『利用したい』という声を多数いただいていたこともあり、今回オープン化しました。主な機能はそれほど変わらないのですが、スモールBと言われる事業者さんは、店舗にPCがなかったりするので、そういった方々でも手軽に使いやすいようアプリをリリースしています。EC事業者さんにとっては、これまでNGだった、メッセージにリンクを張れるようになったのが大きいと思います。タイムセールや新商品の入荷などをプッシュ通知いただくと、効果が出るのでは」

機能 新しくなったLINE@でEC事業者ができること
メッセージ 友だち登録しているユーザーに対して、一斉同報でメッセージを送信。予約機能により、イベントやキャンペーンにあわせて事前にセットできる。
1:1トーク 友だち登録しているユーザーから問い合わせを受けた場合、それ以降、1対1のメッセージが送受信できる。
タイムライン/ホーム投稿 友だち登録しているユーザーのタイムラインにメッセージを投稿できる。
アカウントページ アプリ内に専用のホームページを設置することができる。
統計情報の閲覧 友だち追加・ブロック数の変化や、タイムラインへの反応がチェックできる。
PRページ
(PCのみ)
クーポンを作成・配信できる。
リサーチページ
(PCのみ)
アンケートや人気投票を行える。

 EC事業者のソーシャルメディア活用というと、FacebookやTwitterでコンテンツをシェアするというのが主だろう。LINE@にもタイムラインはある(ちなみに、メッセージアプリのLINEにもある)。それよりも特徴的なのは、「メッセージ」を配信すると、プッシュ通知がユーザーに飛ぶことだ。

 「FacebookやTwitterは、『エンゲージメント』を目的に、1日3~5回くらい、頻度高く情報発信していくというやりかたですが、LINE@は『販促』に特化した、到達率の高いサービスです。プッシュ通知は強力な分、必要ない情報が数多く来ればユーザーさんの印象が悪くなります。FacebookやTwitterのような通常の情報発信はタイムラインに流していただいて、ここぞという決めの情報をメッセージで配信していただくのがいいのではないかと思います。もちろん、LINE@の使いかたはこちらが決めるものではなく、事業者さんからどんどん、新しい使いかたが出てくるのを期待していますが」

 大きな特徴としてもう1つ、無料プランがあること。一斉配信で流すメッセージ(吹き出し)が、月1,000通までなら初期費用・月額費用ともに0円だ(ただし、画像付きリンクが張れるリッチメッセージは利用できない)。

 「これから『友だち』を集める段階であれば、まずは無料プランで、どういった運用が効果的なのか、いろいろ試していただければと思います。それに、月1,000通までというのは一斉配信するメッセージの数で、ユーザーからの問い合わせに答える『1:1トーク』はカウントされません。メールや電話の代わりに使っていただきたい」

 LINE@は、「友だち」追加という表現からもわかるように、すでにそのショップについているファンとのコミュニケーションツールだと言える。ECでは、購買データ等を活用し、リピーター向けのメールマーケティング施策も行われているが、メールの代わりというと、LINE@では何かできるのだろうか。

 「LINE@ではユーザーの属性がわからないようになっているので、現状ではそういった施策は打てません。しかし、例えば30代女性と40代女性に、どのようにメールを出し分けるかについて明確に答えられる方がどれだけいるでしょう。LINE@は、興味を持って『友だち』登録してくれているというのが最大の特徴。すでにセグメントされているわけです。そういったユーザーの方々と、どうコミュニケーションをとっていくかを考える。我々はそのシンプルな仕組みに特化しています。

 加えて、即時性も強みです。メルマガでタイムセールのお知らせが来ていたけれど、メールを見た時には終わっていた、という経験はありませんか? LINEはユーザーが接触する時間が長く、プッシュ通知によってすぐに見てもらえる。その強みも活用いただけると思います」

 そう、LINEはこれまでPCで行われてきた販促・マーケティング活動が通用しない、独特の世界だ。スマホ時代に頭を切り替えるため、スマホ界のプラットフォームとして先頭を走るLINEのサービスを取り入れるのも1つの手だろう。

 「ユーザー数が圧倒的に多い、LINE上で行われるのが何よりの強みです。実店舗で、メッセージからの飛び先がPCのリンクであっても、かなりの人が動き、売上が上がった実績があります。ECはオンラインですから、さらなる効果が期待できるのではないでしょうか」(了)

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この記事の著者

ワダ スミエ(ワダ スミエ)

2013年11月11日〜2023年3月31日までECzine編集部在籍。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/1709 2023/07/07 16:47

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