2025年11月4日、トレジャーデータとキューサイは、キューサイが事業成長戦略の基盤として「Treasure Data CDP」のAI機能「AI Agent Foundry」およびマーケティングオートメーション「Engage Studio」を2025年10月に導入したと発表した。
創業60周年を迎えたキューサイは、「ウェルエイジングカンパニー」への転換に向け、データとAIを活用した顧客理解の深化とパーソナライズ強化を推進している。そして同社はこれまで、テレビ通販、EC、リテール事業を軸としたマルチチャネル戦略により顧客データ統合を進めてきた。
しかし、顧客接点の多様化による行動パターンの複雑化や、個別に寄り添うコミュニケーションの必要性が課題となっていた。
この課題に対応するため、「Treasure Data CDP」上でAI活用を本格化。「AI Agent Foundry」により、経営、マーケティング、現場オペレーションなど各業務領域に最適化されたAIエージェントを構築することで、CDPに蓄積された顧客データや財務データを迅速に分析し、意思決定や日々の業務に関する支援を行う。

これにより、顧客の興味や購買行動の予測精度を高め、潜在ニーズの発掘や顧客生涯価値(LTV)向上に向けた施策立案を実現。また、経営層がTreasure Data CDPをダッシュボードとして活用することで、迅速な意思決定も可能となる。
さらに「Engage Studio」によって、AIが導き出したインサイトを基に、メール・LINE・ウェブサイト・オフラインなどのチャネルを横断し、顧客一人ひとりに最適化されたメッセージをリアルタイムで配信する。精緻なセグメント設計と自動化されたシナリオにより、従来の一斉配信では難しかったパーソナライズドな顧客体験を実現する。
キューサイは今回の導入で、マーケティング部門の施策の高度化に加え、施策結果の財務インパクトを可視化し、経営層による迅速な意思決定支援を含めた新たなデータ活用体制を築いていく。
