ファッションECプラットフォーム「nugu」を運営するmediquitousは、韓国の現代百貨店より約30億円(300億韓国ウォン)の戦略的投資を受けたことを正式に発表した。
今回の投資は、現代百貨店グループにとっても過去最大規模のCVC投資となり、今後のグローバル戦略における中核パートナーとなる見通しだという。
mediquitousは、2020年に日本市場にてZ世代をターゲットにしたファッションECプラットフォーム「nugu」をローンチ。韓国ブランドを中心としたキュレーション型コンテンツと、インフルエンサーマーケティング戦略を展開し、最近では「SHOPLIST」を買収するなど、日本のコマースネットワーク拡大にも注力している。


一方、現代百貨店グループは1971年の設立以来、韓国内で24店舗の百貨店運営をはじめ、ファッション、食品、デジタル、建設など多岐にわたる事業を展開。今回の出資は、現代百貨店が推進する韓国コンテンツの日本展開事業「THE HYUNDAI GLOBAL」の戦略的拡張の一環だという。
既に両社はタッグを組んで取り組みを行っており、2024年5月に渋谷PARCOで開催されたポップアップストアではnuguが現地運営・マーケティングを統括。目標比150%を上回る売上を記録した。
これを受け、nuguではサイト内に「THE HYUNDAI GLOBAL」韓国ファッション専門館の開設が予定されており、2025年下半期以降は日本主要都市におけるオフライン販売網の拡大と大型フラッグシップストア展開も計画されているとのこと。

nuguは今回の資金調達をもとに、日本国内での事業展開をさらに加速させる考え。東京・大阪など主要都市百貨店でのポップアップストア実績を活かし、今後は常設店舗の展開も視野に入れるほか、併せて組織体制の強化と人材採用も推進するとしている。
加えて、日本ブランドの韓国市場進出の支援や日本ブランドのnuguへの出店、「THE HYUNDAI SEOUL(ザ・ヒュンダイソウル)」でのポップアップストア展開も見据えた事業構築を推進し、2026年には本格的な事業拡大に向け、専門組織の設置や事業体制の強化を予定しているとのこと。オンライン・オフライン両面で日韓のクロスボーダー流通ハブとしての役割を強化する方針を示している。

