映画・映像エンタテイメントに特化したマーケティングデータ分析・レポート提供を行っているGEM Partnersは、2016年の動画配信(VOD)市場について、SVOD/TVOD/EST別の推計市場規模と各社のシェアを発表した。調査の概要は以下の通り。
【1】2016年の動画配信市場の市場規模推計
GEM Partnersが行った消費者調査の結果を元に、2016年の動画配信市場の規模を推計すると、前年に比べて16.0%増加。一般社団法人デジタルコンテンツ協会が発表した2015年の市場規模1,410億円を元に算出すると、2016年の市場規模は1,636億円となる。
このうち、「定額制動画配信(SVOD)」は市場全体の76.8%を占め、「レンタル型動画配信(VOD)」のシェアは12.6%、「動画配信販売(EST)」は10.6%だと推計された。
もっとも市場規模が大きい定額制動画配信について、サービス別のシェアを推計したところ、「dTV」のシェアがもっとも大きく、2位は「Hulu」、3位は「U-NEXT」という結果となった。上位3社が定額制動画配信全体に占めるシェアは48.3%になると推計される。
【2】動画配信市場の市場規模将来予測
消費者への調査結果に加え、日本とアメリカの動画配信のこれまでの普及実績を踏まえ、2021年までの動画配信市場の規模を試算したところ、2016年から2021年にかけて年平均7.7%で成長し、2021年には2,369億円まで拡大するという結果となった。DVD・ブルーレイのセルおよびレンタル市場が過去5年間と同じ割合で減少していくと仮定した場合、動画配信とDVD・ブルーレイ(セル・レンタルを含む)の合計市場規模に対する動画配信市場のシェアは2021年の時点で、42.9%になると予測される。
【調査概要】
調査方法 :インターネットアンケート、公的統計、各社Webサイト、デジタルコンテンツ協会統計よりGEM Partners分析
調査対象 :全国に住む15~69歳の男女
調査実施日 :2016年10月(推計には2015年の調査結果も活用)
回答者数 :14,678人(2016年10月の場合)
数値の重みづけ:総務省発表の人口統計を参考に各調査者を年代別に重みづけ