電通デジタルは2025年12月19日、Google CloudとSalesforceのAIエージェントを連携したマルチエージェント導入支援サービスの提供開始を発表した。
企業のマーケティング領域では、顧客データの分散や部門ごとの対応方針の違いが課題とされており、AI導入による部分的な業務効率化は進んでいるものの、全社的な最適化には至らないケースが多い状況である。
同サービスでは、Google Cloudが提供する「Vertex AI Agent Engine」と、SalesforceのAIエージェント「Agentforce」を連携させることで、複数のAIエージェントが役割分担し協調して業務支援を行う「マルチエージェントフレームワーク」を実現。これにより、従来人の判断や複数システムの操作が必要であった業務をAIが自律的かつ一貫して補助し、意思決定をサポートできる。
具体的には、SalesforceのCRMにある顧客情報をもとに「Agentforce」が動作し、さらに「Vertex AI Agent Engine」と連携することで、在庫情報やウェブサイトのユーザー回遊履歴など広範なデータも活用可能となる。これにより、顧客に対してより精度の高い回答や提案が実現できるようになる。
また、Google CloudとSalesforce間のセキュアなデータ連携環境により、各部門でデータを共有しやすくなり、組織全体の顧客理解や意思決定の迅速化を図ることができる。
