2024年6月24日、ネットショップ作成サービスを展開するBASEは、「ローカルオンラインショップ構想」の始動を発表した。同構想は、雇用や収入の不足など地元離れの課題を抱える自治体と連携し、各地域でECを通じた収入源の多様化や所得向上を目指す取り組みである。
第1弾として兵庫県豊岡市と協働し、豊岡市が推薦する元・地域おこし協力隊員4名によるオンラインショップ「豊岡BASE」を新たにオープンした。
豊岡市は若年層の流出や人口減少、伝統産業の担い手不足といった課題を抱えており、2014年から地域おこし協力隊制度を導入してきた。しかし、これまで一部の任期満了者は暮らしていくために必要な収入を得られるビジネスプランの構築や現地でのキャリア形成が難しく、定住を断念せざるを得ないケースがあった。
今回の「豊岡BASE」では、伝統工芸の継承者や地場産品を手掛ける起業家が参加し、地域の特産品などを販売。BASEはショップ構築から運営・売上支援までを全面的にサポートし、豊岡市も運営者コミュニティの形成など現地での運営体制を支援する。
今後は地域内事業者の参画を促し、商品の拡充や地域活性化、若者定着・移住促進へつなげる方針である。BASEは他地域への展開も視野に、行政や自治体との連携を強化していく。