オラクルは「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing(SCM)」の新機能として、AIを活用した新たなロジスティクスおよび販売管理機能を発表した。これにより、製品出荷時の可視性向上、貿易コスト削減、輸送に関する意思決定能力の強化、排出量の削減を支援し、グローバル・サプライチェーンの効率化とサステナビリティへの対応をサポートする。
Oracle Transportation Management
- AIによる注文ルート予測:輸送マネージャーが最適な到着時刻を予測し、混雑した港を避け、税関での遅延を防ぎ、最もコスト効率の良い配送ルートを特定する
- AIによる輸送時間予測:高リスクの出荷を特定し、リアルタイムの到着予測を共有することで、輸送マネージャーが出荷計画を改善し、遅延にともなうコストを削減する
- 輸送排出量計算ツール:輸送計画プロセス中に輸送排出量を計算し、環境負荷を考慮したエネルギー効率の高い輸送ルートを提案する
Oracle Global Trade Management
- 貿易インセンティブ・プログラム手続きの支援:輸入から輸出までの商品と関税を追跡することで、物流マネージャーが関税還付プログラムをより有効に活用し、サプライチェーンへの関税の影響を軽減する
- 貿易インセンティブ・プログラムのレポート作成:関税当局への払い戻し請求に必要なデータやレポートを迅速に作成することでコストを削減する
Oracle Order Management
- AI生成の返品サマリー:注文管理の専門家が返品された注文のステータスをタイムリーかつ正確に更新できるように、アイテムの詳細やユーザーのコメントなど、すべての関連情報を要約する
- AI生成の価格プロモーション・サマリー:特定のプロモーションの説明文、特典、条件を要約することで、価格設定管理者が、プロモーションの詳細を一貫した表現で伝える
- 商品の在庫確認:出荷および配送方法をシミュレーションすることで、販売管理担当者は、注文がいつどのように配送されるかを顧客により正確に伝え、注文の遅延を減らし、顧客サービスを向上できる
- 注文配送の可視化:潜在的な遅延や税関での問題を可視化することで、注文管理担当者が顧客対応時間を短縮し、より正確な注文配送日を提供できるよう支援する
「Oracle Cloud SCM」は、組織がサプライチェーン・プロセスをシームレスに接続し、変化する需要、供給、市場の変化に迅速に対応できる環境を提供する。さらに、組み込み型のAIがアドバイザーとしてサプライチェーンデータの分析、コンテンツの生成、プロセスの強化や自動化により、業務の最適化とサプライネットワークの強化を支援する。