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中国でものを売りたいなら、WeChatとKOLを活用せよ Inagora翁社長インタビュー

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2016/11/30 13:00

 中国向け越境ECアプリ・プラットフォームの「豌豆公主(以下、ワンドウ)」をご存じだろうか。自社仕入れ、出店、独占契約という3つのモデルで日本商品を販売し、中国のAPPランキングショッピングカテゴリで1位にランクインするなど、中国越境EC業界で注目を集める存在だ。今回はワンドウを運営するInagoraの翁代表取締役社長にお話を伺い、中国と日本のマーケティング手法の違いや、中国進出を考えている企業が行うべき施策について語っていただいた。

爆買いブーム沈静化は、アウトバウンドには影響なし

――中国人訪日観光客による爆買いブームが落ち着いてきたと言われていますが、実感はありますか?

 当社はインバウンドではないので実感していませんが、取引先の企業からは、そういった話をよく聞きますね。一方、当社が行っている越境EC、アウトバウンドでは影響を感じることはなく、購買意識は伸び続けていると感じています。

 ただし、外的要因による影響はあります。例えば、2016年5、6月の為替変動や、同年6、7月に政治問題で中国国内での反日感情が高まった際は、業績が伸び悩みました。その後また伸び始めているので、ニーズ自体が減少しているとは、あまり感じません。

Inagora 代表取締役社長 翁永飆氏

――爆買いブーム前後で、ユーザーが求める商品群や、ユーザーの属性に変化はありましたか?

 当社は現在、取り扱いカテゴリを増やし商品の充実化を図っています。取り扱い商品が日々変化しているので、売れ筋商品に対する変化や売り上げバランスの変化が、外的要因なのか当社の商品拡充の影響なのか、分析しづらい状況にあります。

 ただし、ユーザー層は変わっていません。日本の商品を越境ECで買うユーザー層ははっきりしていて、25から35歳くらいがボリュームゾーンで、75%以上が女性です。当社が運営する「豌豆公主(以下、ワンドウ)」は女性の比率がより高く、全体の約85%にもなります。

 また当社のユーザー層の特徴としては、北京、上海などの一線都市(※中国では一般的に都市の規模により、一線都市、二線都市と分類される)のユーザーの比率が40%ほどと、非常に高い点が挙げられます。二線都市も40%ほどで、これはワンドウのユーザーがアッパー層であることを示しています。ボリュームゾーンを対象としている他社の場合は、一線都市の比率は10%強で、二線・三線都市の比率が高いそうです。

中国でのマーケティングで重要なのは「口コミ」

――ワンドウはどのようなマーケティングを行い、中国国内でシェアを獲得していったのですか?

 いろいろと試行錯誤しましたが、まずお伝えしたいのは、中国でのマーケティングは日本とは全く違うということです。たとえば、SEOやSEMが日本ほど重要ではなく、アフィリエイトに至ってはあまり活用されていません。このように、日本で言うオーソドックスなマーケティング手法が、中国では通用しないんです。

生放送アプリの画面イメージ

 では、どのような手法でマーケティングを行うかというと、かなりの部分が口コミによって成り立っています。具体的には、WeChat、微博(ウェイボー)、生放送アプリの3つに集中しています。生放送アプリには多くの種類がありますが、それぞれが特徴を持っており、全体でひとつのカテゴリとなっています。その中で、KOL(インフルエンサー)を活用して生放送を行うという手法が確立されています。

――中国でマーケティングを行うには、口コミが最重要なんですね。

 そうですね。ただ当社の場合は、ワンドウのアプリをダウンロードしていただき、最終的に商品購入というコンバージョンを増やしたいので、ブランディングよりは集客を重視しています。メーカーサイドのマーケティングとなると、事情は変わってくるかもしれません。


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