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ひとりECって多忙ですよね?ミウラタクヤ商店の1日に密着したら見えた「譲れないポリシー」

 「ひとりEC」で5期連続年商1億円を達成する「ミウラタクヤ商店」の三浦卓也氏。LINEを活用した密な顧客コミュニケーションに加え、自社EC、SNS、YouTubeでの情報発信、コンサルティングサービス「EC家庭教師」、書籍執筆と活発に活動する同氏は、一体どんなスケジュールで業務をこなしているのだろうか。今回は、ある1日に密着して三浦氏の効率化や業務設計のポリシーに迫ってみた。

ミウラタクヤ商店の独自性が見えた、午前中の時間の使い方

 ひとりECで、健康食品のオンラインショップ「ミウラタクヤ商店」を運営する三浦卓也氏。D2C事業を展開する上では、オリジナル商品の開発からOEM企業への発注、サイト構築、商品登録、広告運用、顧客対応、配送など様々な業務が発生するが、三浦氏は現在、物流以外の業務をひとりで手がけているという。

「私は、EC運営で何を大事にすべきか明確な考えをもっています。それは『コンテンツを作ること』と『お客様とコミュニケーションをすること』です。年商1億円という数字は、この2点に重きを置いて業務の仕分けと最適化を進めた結果だと思っています。

 唯一外注している在庫管理と配送業務は、自分の手で行うと膨大な時間を要する作業です。私も最初の頃は自ら配送作業を行っていましたが、あるタイミングからコミュニケーションに専念してお客様との信頼関係を築くほうが事業として健全だと気づきました。実際、ミウラタクヤ商店ではリピーターの顧客単価が1万円を超えており、外注してもきちんと利益が出せる計算になっています。小回りが利くひとりECだからこそ、注力したい業務に専念できるよう業務設計を変えていきました」

 この発言を踏まえつつ、三浦氏がどんなタイムスケジュールでひとりECを成立させているのか、時系列順に追ってみよう。

起床~9:00 LINE・DMチェック&返信/ランニング

「朝起きたら、まず夜中に届いていたお客様からのLINEやDMに返信します。一通り返し終わったら子どもを幼稚園に送り届け、その後に運営するオンラインサロンのライブ配信をしながら、毎日1時間運動をするようにしています」

 健康食品を扱い、ケトジェニックダイエット(糖質を極端に制限し、高脂質の食事を摂取するダイエット方法)を推進する三浦氏は「朝食を食べない派」だという。だからこそ、「朝の運動は脳の働きを活発するためにも欠かせない」と続ける。

「スケジュールによってはランニングができない日もありますが、この時間の有無で仕事の効率は大きく変わりますね。夜は基本的に23時には布団に入り、8時間寝て朝走る。家に戻って仕事モードに入った後は基本的に雑談や休憩なしで業務に取り組むので、ここでスイッチを切り替えます」

9:00~10:00 タスク整理/LINE・DMチェック&返信

 基本的なEC業務は固定化しているものの、コンサルティングサービスや講演活動など「ミウラタクヤ商店」の運営以外の業務も存在するため、自宅に戻ったらまずはタスク整理から。もちろん、顧客から届くLINEやDMには業務の合間を縫ってでもすぐに返信する

「スピーディーな返信はかなり意識しています。Instagramのプロアカウントには『クイック返信機能』があるので、ダイエット初心者や商品を検討するお客様によく聞かれる質問は定型文として保存。よく紹介するブログの記事も辞書登録して、予測変換に出てくるようにしています。個別対応に時間を割くための効率化は必須です」

ミウラタクヤ商店 三浦卓也氏
ミウラタクヤ商店 三浦卓也氏

10:00~11:00 インプットのため、読書をする

 ここで三浦氏が取ったのは、インプットの時間だ。ランニング同様、1日の習慣として必ず1時間程度は読書の時間を確保するように心がけているとのこと。組織に所属しているとなかなかこういった時間の使い方は難しいかもしれないが、「業務効率化・円滑化のためにも、インプットに時間を割くべき」と、三浦氏は語る。

「たとえば、書籍や論文を読んで持論が定まっていれば、OEMメーカーに依頼する際に『ビタミンCを○グラムで』といった明確な指示ができるようになります。商品開発に時間を割くべき商材もあるので一概にはいえませんが、打ち合わせや試作品をやり取りする回数が減れば、それだけお客様への対応に時間を使えますよね。

 また、知識をつければつけるほど、新たな商品開発のインスピレーションが湧いてきます。お客様に対するアドバイスやコンテンツのバリエーションも増やせるので、この1時間は業務効率と売上向上双方の観点からも重要です」

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

ECに関する情報を、さまざまな切り口からお届けできればと思います。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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