記事種別

「全体構想」と「業務運用」なきオムニチャネルは破たんする トランスコスモスとレオニス、提携の理由を聞く

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る
2014/08/14 08:00

大きな注目を集め、さまざまな取り組みが動き始めた「オムニチャネル」だが、全体構想と業務運用が整わないまま手を付けて頓挫する事例も頻出してきているという。6月末に提携を発表、オムニチャネルサービスの提供を開始したレオニスとトランスコスモスのお2人にお話をうかがった。

「全体構想」のレオニスと「業務運用」のトランスコスモスが提携した背景とは

――オムニチャネルサービス提供にあたり、提携先としてお互いを選んだ理由を教えてください。

トランスコスモス株式会社
執行役員
デジタルマーケティングサービス総括
宮澤範充さん

宮澤 「トランスコスモスでは従来、コンタクトセンター、BPO、ECパッケージ開発・フルフィルメント・物流などのECワンストップサービスや、ネット広告、サイト構築・運用などのデジタルマーケティングなど、幅広いサービスをご提供してきました。ところが昨今、スマホを起点にお客様のモノの買いかたが変わってきました。そこで、従来のサービス領域にはなかった『店舗まわりのマーケティングの施策が打てるサービス』が必要になってきたのです。

 自分たちでもシステム開発をしながら、同時並行でパートナーを探していたところ、レオニスさんに巡り会いました。レオニスさんの『OFFERs』というサービスがいちばん当社のやりたいことに合っていたことと、オムニチャネルのコンサルティング力から、今回の提携となりました」

伊藤 「レオニスとしては、『本当の意味でのオムニチャネルの支援体制』を作りたかったというのが理由です。オムニチャネルに取り組んでいると、『構想を描く』『システムを統合する』『業務を回していく』、この3つをすべての対象部署で実行する必要がある、とわかってきました。

 ところが現状は、各部署と付き合いのあるベンダーがそれぞれ『オムニチャネル』と名のついたサービスを持ってきてバラバラに進行したり、オムニチャネル推進室があってもタスク管理、予算管理に追われていたりと、構想も意志もない、『オムニチャネルっぽい取り組み』が大半となっています。それでは我々ベンダーが儲かるだけで、お客様が求めるオムニチャネルは実現できません。

 レオニスの場合は、オムニチャネルのキモになる『構想を描く』部分と一部のマーケティング領域の支援はできていた自負があるのですがそこまでが限界でした。お金をいただくからには本当にお客様にとって意味のある支援をしたいと考え、『システムを統合する』『業務を回していく』部分をサポートできるところを探していたところ、トランスコスモスさんとの出会いがありました。総合的なシステムとその業務を実行できる体制を持つトランスコスモスさんとなら本当の意味でのオムニチャネル推進支援ができると思い、意思決定しました」

――提携発表から、オムニチャネルサービスへの問い合わせは増えていますか?

株式会社Leonis & Co.
共同代表
伊藤圭史さん

宮澤 「既に多くの具体的なお話をいただいていて、まずは、スマートフォンのアプリを作るというところの案件が先行しています。お客様の購買行動で、スマホで見つけて、店舗に行ってショールーミングして、最後はPCで買うといった、チャネルを横断するユーザーの購入単価が高いというのも見えてきました。それを受けて、広告だけではない、CRMも含めたスマホ起点の施策が求められているわけです」

伊藤 「日本では2013年後半に、セブン&アイ・ホールディングスさん、イオンさんが言われたことがきっかけで、『オムニチャネル』という言葉がようやく一般的になったばかり。我々も最初から全てのシステムの統合を考えるのではなく、まずは現状を無視せず実際に取り組めること、短期的に成果が見える部分からサービスを提供していきます」


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

著者プロフィール

バックナンバー

連載:編集部インタビュー

もっと読む

この記事もオススメ

2015年07月の人気記事ランキング

All contents copyright © 2013-2017 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5