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2024年8月27日(火)10:00~19:15

無名の企業が日本3位!伊藤久右衛門のSNS活用術

Facebookエンゲージメント率日本3位の秘密を公開!伊藤久右衛門の「いいね!される投稿術」

 Facebookページの2014年年間エンゲージメント率日本で3位。LINE@経由で年間売上1,980万円。京都・宇治のお茶屋さん「伊藤久右衛門」のSNS活用術についてお届けします。第2回は、2014年にエンゲージメント率企業ランキング日本3位を獲得した、Facebookについて。

なぜ、名もなき中小企業が日本3位になれたのか?

 伊藤久右衛門のSNS活用。今回は、Facebookに焦点を当て、エンゲージメント率企業ランキング日本3位を獲得するに至った過程、なぜ、この結果が生まれたのかを見ていこう。

Facebookページ別 2014年 年間エンゲージメント率平均 TOP5

順位 ENG ページ名 ファン数
1位 13.8% Amino-Value アミノバリュー (大塚製薬) 12,872
2位 10.2% JaguarJapan(ジャガー・ランドローバー・ジャパン) 43,888
3位 9.0% 京都・宇治 伊藤久右衛門 38,430
4位 8.9% シングルモルトウイスキー 白州(サントリーホールディングス) 11,272
5位 8.8% シングルモルトウイスキー山崎(サントリーホールディングス) 30,890
「2014年の企業Facebookページ、年間エンゲージメント率ランキング1位は?」(AdverTimes)に転載された
「広報会議」2015年2月号「Facebookコンテンツ入門」の
「Facebookページ別 2014年 年間エンゲージメント率平均 TOP10」をもとに作成
https://www.advertimes.com/20150129/article181013/

 前回、SNSをはじめる際に大切なことは、SNSを通じて何をしたいか、つまり、「何を目的とするか」を決めた上で、1~3年後の目標を設定すること。当社では、「伊藤久右衛門の社名をひとりでも多くの人に知ってもらう」ことを目的とし、Facebookにおける1年目の目標を「ページへのいいね!数10,000かつエンゲージメント率10%以上」にした、と述べた。

 だが、はじめからこの設定ができていたわけではない。当初の目標は、「ページへのいいね数10,000」のみであり、「エンゲージメント率10%以上」が固まったのは、本格的な運用開始から約1ヶ月後のことである。それまでは、当社もしっかりばっちり迷走していた。

 最初は、「伊藤久右衛門の社名をひとりでも多くの人に知ってもらう」ため、伊藤久右衛門を前面に押し出す投稿を行っていた。当社は、大企業のように社名が通っているわけでもなく、知名度も低い。まずは、社名を知られなければ、と言う思いがあった。そのため当時は、実店舗の紹介やスタッフの様子をメインに投稿していたが、これらに多くのいいね!がつくことはなかった。

運用当初の投稿画像

 ところで、2012年当時の大企業におけるFacebookトレンドを覚えているだろうか? お金をかけ、広告やキャンペーンでFacebookページへのいいね!を集めていた時期である。この時期、懸賞やプレゼントのアプリ投稿を多く見かけたと思う。

 こうした手法でいいね!を集めた企業の多くに、当てはまる特徴があった。それは、Facebookページ自体ヘのいいね!は多いものの、投稿へのいいね!やシェアがまったくないと言うものだ。つまり、エンゲージメント率が極端に低かったのだ。

 膨大ないいね!数を誇る大企業でさえ、投稿が読まれていない状況なのに、中小企業である我々が同じようにページへのいいね!を獲得することを目標にするのは正しいのか。そもそも、SNSとは、多くの人に共感してもらうこと。つまり、いいね!やシェアをされ続けて、はじめて企業が運用する意味の生まれてくるのものでないのか。そう考えるようになった。

 そして、投稿の方針を大きく変更した。一旦、「伊藤久右衛門」の社名を押し出すことを止めたのだ。企業のカラーを前面に出すのではなく、シンプルに、抹茶スイーツが好きな人達にとびきりの抹茶スイーツの写真で楽しんでもらおう、と。そうすることで、徐々に投稿にいいね!が付くようになった。

 さらに、瞬間的に良いと思われるだけでは意味がない。多くの人に共感し続けてもらわなければ。そうして設定し直した目標が、「ページへのいいね!数10,000かつエンゲージメント率10%以上」となった。魅力的な投稿を続けることで、ファンを増やしていくスタンスだ。

 投稿の「エンゲージメント率10%以上」を意識し続けた結果が、日本3位のエンゲージメント率につながったわけだが、投稿を重ねる中で、反応の良い投稿もあれば芳しくない投稿もあった。検証を積み重ね培った「反応の良い投稿」には、共通項がある。次は、そちらを紹介しよう。

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この記事の著者

伊藤久右衛門の中の人(イトウキュウエモン)

天保三年創業。京都に実店舗を持ち、宇治茶・抹茶スイーツを商う。楽天市場「ショップ・オブ・ザ・イヤー」、Yahoo!ショッピング「ベストストアアワード」等、多数の受賞歴を持つ。ECサイトを運営するWEB営業部に所属し、2012年6月よりSNSを担当。●コーポレートサイト:http://www.itohkyuemon.co.jp/ ●Facebookページ:https://business.facebook.com/itohkyuemon/ ●Twitter:https://twitter.com/itohkyuemon ●Instagram:https://www.instagram.com/itohkyuemon/ ●オンラインショップLINE@:https://page.line.me/kyuemon

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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