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人工知能×ECことはじめ

人工知能と相性が良い「集合知」 おさえておきたい、3つの基本的な活用方法

「人工知能」が流行っていますが、ぶっちゃけたところ、ECやマーケティングにどう使えるのでしょうか。テクノロジー×マーケティングに造詣が深い、ゼロスタート・山崎さんに噛み砕いて解説してもらいます。第6回は、人工知能と相性がよい「集合知」についておさらいです。

誤解も多い「集合知」をおさらい

 さて、今回こそ集合知について解説してみます。

 集合知とは、たくさんの人の意見や知識を集めて分析すると、そこからより高度な知性(的なもの)が見いだせるというもの。集団的知性とも呼びます。

 個々の知識の特性ではなく、それが大量に集まることによる現象を観察するので、熱力学やコロニーを持つような生物にも似ています。

 非常によくある誤解として、たくさんの人が集まることによってその中に正解がある、という類いのものがあります。

 2chやTwitterであっという間に画像から場所を特定したり、NPOが小4になりすましたのを見破ったりするのは、それはそれですごいことですが、集合知ではありません。

 集合知には「個」というものがないので、「Aさんがわかった」という時点でそれは集合知ではないのですが、なぜかこの誤解は非常に根強いです。

 これはただの推測ですが、「集合知」という字面も誤解の要因のひとつではないでしょうか。

 「確信犯」という熟語もかなり誤解が多い(◯正しいと思ってやる ×悪いとわかっていてやる)ですが、単語のイメージから誤解を招きやすいケースというのはありそうです。

 集団的知性のほうが、意味的には誤解が少ないような気もします。

集合知は人工知能と相性が良い

 それはさておき、集合知は正しく扱うことができれば非常に有効です。

 大原則のひとつは、「個々」を一切取り上げないことです。すべてのデータをフラットに扱わなければなりません。

 ただ、ここで言う「すべてのデータ」とは、集合知として分析・活用するあるひとつの計算においては、という意味です。

 たとえば購買履歴から相関を導く場合、購買履歴の価値は等しく扱う必要があります。ただ、閲覧履歴と購買履歴の価値は違うはずですし、また相関を導く場合でもジャンルごとでその価値は違う可能性は大です。

 データでは、等しいケースと等しくないケースがあることを意識するのはとても重要です。

 集合知が有効である理由のひとつが、機械学習(最近のトレンドでいえば人工知能)との相性が良い点が挙げられます。 大量のデータを等しく扱うというのは、まさに人間よりコンピュータに向いた処理であると言えるでしょう。

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この記事の著者

ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎徳之(ヤマザキ ノリユキ)

プロバイダ及びデータセンターにおいてネットワーク・サーバエンジニアを経て2006年にZETA株式会社を設立、代表取締役に就任(現任)。ECソリューション「ZETA CX」シリーズとしてサイト内検索エンジンやレ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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