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季刊ECzine vol.20特集「Refine CX~EC起点のデータで創る次世代コマース体験~」

配送は、暮らしをより豊かにできる ヤマト運輸が実現を目指す三方良しのECエコシステム

EC市場の拡大とニーズの多様化に応え、サービスを拡大。配送にかかわる全員の体験向上を目指す。 ※本記事は、2022年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.20』に掲載したものです。

 2020年1月に、中長期経営のグランドデザインとして「YAMATO NEXT100」を策定したヤマトホールディングス株式会社。同社が新たな成長に向けた事業構造改革案として、「宅急便のデジタルトランスフォーメーション(DX)」「法人向け物流事業の強化」とともに掲げているのが、「ECエコシステムの確立」だ。配送の現場に携わるヤマト運輸株式会社のみならず、配送元となるEC事業者、EC利用者の3者がより良い体験を享受できるようにするために、今の日本に足りないインフラや考えかたは何なのか。ものの流れの円滑化と持続可能なEC物流の仕組みを実現すべく、ヤマト運輸はどのような取り組みを推進しているのか。同社でEC事業本部 ゼネラルマネージャー 兼 コーポレート部門 社長室シニアマネージャーとして働く齊藤泰裕さんに話を聞いた。

ヤマト運輸株式会社 EC事業本部 ゼネラルマネージャー 兼 コーポレート部門 社長室 シニアマネージャー 齊藤泰裕さん(※役職名は取材当時のもの)

需要増×参入者増で細分化する配送ニーズ

 ヤマトホールディングスがECエコシステムの確立に着手した経緯については、「コロナ禍以前からEC需要が拡大する中で、配送や物流に求められるサービス要件が変化していたことが起因している」と齊藤さんは語る。

「EC配送は、個人から別の個人に向けて荷物を送る『宅急便』と違い、自分で頼んで自分宛に荷物を届けてもらうケースが多くを占めています。すると、『今日頼んで明日届けてほしい』『家ではなく、会社の近くの宅配ロッカーに入れてほしい』といったように、ニーズが多様化してきました。そのため、ご要望にきめ細やかに対応できるようサービスを取り揃える必要があると考えたのです」

 そこで同社は、EC事業者、EC利用者を円滑に結びつけるためにヤマト運輸が間に入り、宅急便とは別個の仕組みを構築して、新たな荷物の運びかたを作り上げることを決めた。こうしてECエコシステムの確立に向けた取り組みが始動したが、コロナ禍も相まってEC利用者の裾野はますます広がっていると言う。

「とくに2020年以降、当社が取り扱っている荷物や引き合いからもEC事業へ参入する企業が増えていることを実感しています。これまでEC販売をせず、実店舗で販売を行っていた事業者だけに留まらず、今では自治体や農協・漁協などが第一次産業に携わる人々を支援するためにECサイトを立ち上げるなど、業種・業態もさまざまです。利用者も若年層から高齢者にまで広がっており、配送する品目もそのECサイトでしか買えない特別な商品に限らず、水や食品といった日用品にまで及んでいます。こうした要素がかけ合わさり、今後もニーズは上昇し続けると見ています」

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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