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“好き”のチカラがビジネスに生む循環 ファンの欲求を満たすツボの押さえかたと行動分析法を解説

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 「アンバサダー(Ambassador)」という言葉は一般的に「大使」と訳され、日本では芸能人などがブランド大使に任命される時に使われることが多いようです。一方、SNSの普及により個人がより簡単に情報を発信できるようになり、自分の好きな企業やブランドについて発言や推奨するだけでなく、他ユーザーへのサポートやブランドの擁護まで自ら行うファンの存在が注目されています。本連載では、ファンの力を活用して課題解決を行う「アンバサダー的アプローチ」についてお話しします。第25回は、「“好き”のチカラが生むビジネスの循環」についてです。

“好き”の気持ちを増幅させるきっかけの多くは「人」

 つい先日のゴールデンウィーク。とくに外出することもなく、自宅で過ごすことを決めた我が家は、いかにしておうち時間を充実したものにするかを考え過ごした。今回は、その際に改めて感じた「“好き”のチカラ」とそこから生まれる行動について話をしようと思う。

 著者の息子は、現在『フォートナイト』というゲームに夢中だ。同作品は、Epic Gamesが販売・配信する2017年に公開されたオンラインゲームである。集めた素材で壁や階段、屋根や床を作ったり、トラップを仕掛けたり作ったものを編集したりといったクラフト要素があり、子どもから大人まで幅広い年齢層の人気を集めている。2020年には登録者数が日本の人口の3倍近くとなる3億5,000万人を突破するという、驚異的な数値も叩き出した。当連載を読んでいる方の中にも、自身やお子さんがプレイしているという方もいるのではないだろうか。

 今でこそ3億5,000万人の心を掴んでやまないフォートナイトも、最初はひとりの“好き”の気持ちから始まっていると考えると、そのチカラや可能性は計り知れないものと言える。そして、新たな“好き”が生まれる過程では必ずと言ってよいほど、「人」が介在していることもうかがえる。

 こう書くと、「それはいったいどういうことなのか」と思う人もいるだろう。今回は、わかりやすく筆者の息子を例に紹介しようと思う。

 筆者の息子がフォートナイトと出会ったきっかけは、YouTubeだった。筆者は息子に使わなくなったiPhoneを渡し、彼はそれを使って日々YouTubeを見ていた。彼はあるYouTuberがフォートナイトの実況動画を配信している様子を見て興味を持ち、当時持っていたNintendo Switchにソフトをダウンロード。最初はわけもわからずプレイしていたようだったが、友人たちもプレイしていると知ると一緒に遊ぶようになり、今に至る。

 息子にきっかけを与えたのは、まぎれもなくあるYouTuber(人)だが、周りにプレイしている友人(=同じものを“好き”でいる仲間)の存在があったことも大きいと言える。仲間と一緒にプレイする楽しさを覚えると上達スピードも上がり、ゲームにどんどん夢中になっていく。ついにはスキン(コスチューム)や、シーズン限定のスキルやエモートが入手できるバトルパスといったものを欲するようになり、自らの貯金で投資をするようになった。ここまで来ると、子どもながらに「うまくなりたい」「勝ちたい」という気持ちを抱くようになり、Nintendo Switchのコントローラーを購入したのを覚えている。

 普通ならここで終わるところだが、息子の“好き”はここからまだ加速していく。日々、YouTubeでYouTuberやプロゲーマーなどの実況動画を見ていた息子は、ついに「パソコンでゲームをプレイしたい」と言い始めたのだ。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



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