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コロナ禍のビジネスを支えるファンの存在 顧客にストーリーを伝える漬物ブランド「和もん」の事例を紹介

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 「アンバサダー(Ambassador)」という言葉は一般的に「大使」と訳され、日本では芸能人などがブランド大使に任命される時に使われることが多いようです。一方、SNSの普及により個人がより簡単に情報を発信できるようになり、自分の好きな企業やブランドについて発言や推奨するだけでなく、他ユーザーへのサポートやブランドの擁護まで自ら行うファンの存在が注目されています。本連載では、ファンの力を活用して課題解決を行う「アンバサダー的アプローチ」についてお話しします。第23回は、「D2C漬物ブランド『和もん』のファンマーケティング」についてです。

2020年の緊急事態宣言以降、高まるファン活用の重要度

 2020年4月から5月にかけての緊急事態宣言時にファンに支えられた体験によって、ファン活用の重要性を再認識した企業やブランドが増えている。実際、著者のもとにもファン活用に取り組みたいという相談が多数寄せられている状況だ。当記事を読んでいる方の中にも、すでに取り組んでいたり、これから取り組もうとしてたり、さまざまな境遇の方がいるのではないだろうか。

 ファン活用において重要なことは、自社やブランドのコンセプトや思いのコアとなる部分をしっかりと伝えること。まずこれらへの共感を生み出すことによって、ファンの心の中に「好き」というはっきりとした感情が芽生え、そこを起点に「好き」の気持ちを語ってもらうことで、自身が抱くブランドへの思いを再認識する。そしてさらに熱量が高まり、より多くの人の心を動かすことへとつながっていく。そのためには、一時的なUGC(User Generated Content)の醸成ではなく、日常的にそれらを生み出すことを意識してコミュニケーションを行い、継続的にファンの力を活用できる仕組み作りが欠かせない。

 仕組み作りの方法のひとつとして、著者がMCを務めているライブ配信番組での事例を紹介しよう。YouTube番組「アンバサダー TV Japan」は、「“好き”でつながり、ココロうごく。」をコンセプトに、毎回ゲストを招いて語ってもらうトーク番組である。視聴者もコメントで番組に参加できる形式をとっており、とある回はVRをテーマに「Oculus Quest2」についてトークを行ったが、ゲストの熱量がとても高く、かつ楽しそうな表情で話をしていることもあり、配信中のコメント欄も大いに盛り上がりを見せた。そして配信終了後、実際に数名が同製品を購入するという展開を見せたのも印象的であった。

視聴者が配信後、実際に商品購入したことをTwitterへ投稿した際のスクリーンショット

 次に紹介するのは、ゲスト出演した方が実際に同製品をお勧めしているTwitterの投稿だ。これを見てもわかるように、「ファンならでは」の視点で魅力を語ってもらうことは、企業やブランドにとっても新しい発見につながる。そして何より「体験の言語化」という意味でも、たいへん価値の高いものとなる。

 同番組でこのような結果につながった理由は、「体験価値」を熱量高いファンの声(UGC)で、かつライブ配信という形で視聴者へ届けた点にあると考えている。配信中も終始「こんな体験ができる」を軸に、トークやコメント欄が盛り上がっていた。だからこそ、こうした声に触れたい人の心が動くのだろう。やはり「How(どうやって伝えるか)」以上に「What(何を伝えるか)」が大切ということだ。

 ちなみに、ファンの熱量や声がどのように人々の態度変容へつながるか気になった方は、ぜひアーカイブをチェックし、「#アンバサダーTV」のハッシュタグをつけて感想などをTwitterに投稿していただければと思う。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



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