日本企業のシステムの現実に即したDXをflamingoで支援
ーー今後のomni7のUI/UX改善へのお取り組みと、将来的なご展望についてお聞かせください。
末田(セブン&アイ) すでに申し上げたようにお客様の行動の変化が激しくなっているため、対応するべくPDCAを高速で回し続けていかなくてはと考えています。10〜20年後には、たとえばシニア世代も当たり前のようにECを利用するなど、インターネットリテラシーが高い層が増加し、ECの重要性がさらに増すでしょう。ECや通販企業が数多くある中で、たとえばセブン‐イレブンだけでも国内2万店舗を超える実店舗網がある当社の強みを活かしながら、今まで以上に安心してお買い物いただけるECサイトを目指していきたいと考えています。ECでは、実店舗ほどの手厚い接客がまだ実現できてはいません。実店舗の知見を吸い上げ、ECに反映するといったことも、flamingoの活用により可能になると思います。アイスリーデザイン様は、このような深い部分まで真剣に考え、親身になって実行してくださるため、頼もしく感じています。
武本(アイスリーデザイン) 導入から2年間は、セブン&アイ・ホールディングス様が取り組みたいと思っていたけれどこれまでかなわなかった施策を実行していくフェーズだったこともあり、「こうしたい」とご要望をいただいてから当社が動く形でした。今後は、当社から積極的にご提案していくことはもちろん、UI/UXに留まらない、サービス全体に関するご提案を行っていきたいですね。
2019年末から、経済産業省を先頭に「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」という言葉がしきりに叫ばれています。「アナログからデジタルに切り替え、効率化する」という意味でとらえている人が多いと思いますが、当社ではグローバルでの言葉の意味を踏まえ、「デジタライゼーション」「デジタイゼーション」のふたつの意味があると考えています。「デジタライゼーション」は、たとえばUber Eatsのようにビジネススキーム自体を抜本的に変え、世の中を豊かにすること。「デジタイゼーション」は、従来アナログで行っていた作業を、RPAなどのITを用いて改善し、生産性を向上させることです。
当社は、「ビジネスとテクノロジーとデザインで世界に貢献する」をミッションに掲げ、「i3DESIGN DX支援フレームワーク」を提供しています。flamingoを用いた「サイト改善ソリューション」も、このサービスフレームワークの一環です。日本企業は、コストやリソース不足などの理由から、市場環境に合わせたスピーディーな対応やユーザーを中心としたUI/UXの改善を十分に実施できていない企業が多く、レガシーなシステムも数多く存在します。flamingoは、時代の変化に応えそのようなレガシーなシステムをスピーディーに変えていく際に役立つものです。すでにお話したとおり、大手ECサイト様や金融機関様を中心に幅広い業種・業界の企業様にご利用いただき、「安定性のあるサービスだ」との評価をいただいています。このサービスで日本企業のDX推進のお役に立てると思います。今後は、当社のflamingo運用体制を強化していく予定です。

末田(セブン&アイ) コロナ禍により、日用品のEC購入が好調になる一方、音楽ライブや映画などが延期・中止になりコンテンツの販売が厳しい中で、インターネット上で楽しんでいただくための新しい取り組みも生まれてきています。アフターコロナにおいても、インターネットで購入する、インターネットで楽しむ機会が増えた生活様式は変わらないでしょうし、今後も変化し続けていくでしょう。その変化に対応し、omni7のUI/UXについてもさらに発展させていく必要があると考えていますし、こうしたお客様の行動変化へのスピーディーな対応も、flamingoの活用により可能になると感じています。