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ニューノーマルに欠かせない個客理解とクチコミ活用 セレンディピティの創出がブランド価値に

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 「アンバサダー(Ambassador)」という言葉は一般的に「大使」と訳され、日本では芸能人などがブランド大使に任命される時に使われることが多いようです。一方、SNSの普及により個人がより簡単に情報を発信できるようになり、自分の好きな企業やブランドについて発言や推奨するだけでなく、他ユーザーへのサポートやブランドの擁護まで自ら行うファンの存在が注目されています。本連載では、ファンの力を活用して課題解決を行う「アンバサダー的アプローチ」についてお話しします。第20回は、「ニューノーマルのクチコミ活用と個客理解」についてです。

ニューノーマルの中で高まるクチコミの重要性

 皆さんは最近、どれだけの新たな出会いがあっただろうか。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために発令された緊急事態宣言後、人との接触機会をなるべく減らしたり、不要不急の外出を控えたりしつつ、社会経済を回していくという新たな生活様式の中において、「セレンディピティ」(=素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること)は失われつつある気がする。思い返せば、ウィンドウショッピングなどはまさにセレンディピティを心が望んでいるかのような行動である上、とくにリアルの場においては、視覚的にも感覚的にも日頃から多くの出会いに満ち溢れていた。

 新型コロナウイルス感染症による生活様式や行動の変化という話はもちろんだが、生活者の情報収集行動や購買行動の変化によって、多様化する個客のニーズにどのように対応し、体験を提供していくかという点においても、デジタル活用はとても重要になってくる。「OMO(Online Merges with Offline)」や「After Digital (アフターデジタル)」というキーワードを耳にする機会も増えたが、理由はまさにここに起因すると言えるだろう。

 つまり、購買の起点はデジタルであり、リアルな接点は個客とのコミュニケーションを密に取る観点で今後よりいっそう価値が高まるととらえることができる。

 個客が好きな時間にウェブサイトやSNSを眺める時代、目的を持って情報を探すときもあれば、とくに何も意識していないケースもあるはずだ。そんな中では「いつ、どのタイミングでも個客へアプローチできる状態を作っておけるか」、「セレンディピティのきっかけを生み出すことができるか」が大切である。そして、そこにファンによるクチコミは欠かせない。なぜなら、偶然の出会いや人を介した情報伝搬(本質的な意味でのクチコミ)自体が、広告ではないところで生まれやすいものだからだ。

 とくにECにおいては、SNS上でのクチコミへの接触がそのまま購買へつながるケースも多い。もし、すでにクチコミを積極的に発信する自社のファンの存在を確認できているのであれば、その価値は計り知れないものであるため、ぜひその方々へ感謝を伝え、大切にすることをお勧めしたい。

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