SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

ECzine Day 2019 Autumn レポート(AD)

EC担当者が優先的に取り組むべきMARTECH鉄板施策とは? 施策の内容と効果を紹介

商品レビューとターゲティングメールの鉄板施策を紹介

 商品レビューの鉄板施策において、15人中8人が重要と回答したのは「レビュー収集施策・キャンペーン」だ。商品レビューの有効性を示すデータは各所で公開されている。梅染氏はまず「全年代を通じて、約85%がレビュー0件の商品の購入をためらう」というベルメゾン生活スタイル研究所の調査データを提示し、1件めのレビュー獲得の重要性を訴求。

 さらに、「次のステップとして数を集めることも重要です。目安として、1商品あたり5件のレビュー獲得を目指しましょう」と補足した。Spiegel Research Centerの調査データによれば、実際に5件の商品レビューを蓄積することで、CVRは270%に増加するという。

 15人中8人が重要と回答した「五つ星評価」。Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングといった代表的なECサイトはもちろん、グルメサイトや価格比較サイトなども含め、五つ星評価を採用しているサービスは非常に多い。商品名の近くに評価の平均値を示す★マークを表示し、ページ下部や別ページに評価の一覧を掲載するといったパターンが一般的だ。これは、PCやスマートフォンでネットサーフィンをしていれば必ず目につく要素であり、ユーザーへの説明が不要である点も大きなメリットといえる。

 また、「検索やレコメンド等での五つ星評価とレビュー件数表示」については、15人中7人が重要と回答している。第三者によるレビュー情報は相対的に信頼を得やすいが、エンゲージメントが高まった状態でないと、なかなか読んでもらえない。そこで、特に効率的な情報収集が望まれるエンゲージメント初期の段階においては、「五つ星評価とレビュー件数」の表示が有効となる。

「オーガニック検索や各種広告、サイト内検索、レコメンドなど、さまざまな箇所で五つ星評価とレビュー件数を表示することで、ユーザーは『商品に対する第三者の大まかな評価』と『信頼に足るレビュー数が蓄積されているか』を、ひと目で直感的に判断できるようになります」(梅染氏)

 コンバージョン前にサイトを離脱してしまうカート放棄(カゴ落ち)は非常に多く、60~80%の確率で発生するといわれている。それに対する王道的な施策といえるのが、カートに投入したが購入しなかったアイテムをメールでリマインドする「カート放棄メール(カゴ落ちメール)」だ。これは15人中8人が重要と回答している。

 ナビプラスのフォローメールサービス「NaviPlusリタゲメール」のデータでは、カート放棄メールの開封率は43%、クリック数/開封数47%、CVR31%、全売上に占める割合は1.37%と、非常に高い効果が見込めることが示されているという。

 また、カート放棄で離脱したユーザーが購入のモチベーションを保っているのは、通常、離脱してから1日以内といわれている。そのなかでも最も購入転換率が高いのが、離脱から60分以内だと梅染氏はいう。そこで重要な施策は「配信タイミング最適化」。これも、15人中8人が重要と回答している。

「カート放棄メールは、配信するタイミングが非常に重要です。60分以内に配信した場合の購入転換率は、1日後に配信した場合の1.5倍~2倍となります」(梅染氏)

 15人中7人が重要と回答したのは「ブラウザ放棄メール」。これは、「商品詳細ページを見たが、カートインしなかったユーザー」に対してメールを送信する施策だ。カート放棄メールと比べるとメールのCTRやCVRは落ちるが、配信ボリュームは大きく、費用対効果は非常に高い。海外ではカート放棄メールと同じくらい実施されているという。

「NaviPlusリタゲメールのデータを見ると、全売上に占める割合もカート放棄メールとほとんど変わらないレベルです。セットで実施することをお勧めします」(梅染氏)

 今回、梅染氏が紹介したのはいずれもスタンダードな施策であり、決して敷居の高いものではない。そのうえで高い効果が期待できる、まさに“鉄板施策”といえる。これらを未実施のECサイトにとって有用であったのはもちろん、実施済みのEC担当者にとっても、抜け漏れのチェックや実施の優先度などを見直す良い機会となったのではないだろうか。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
ECzine Day 2019 Autumn レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

萩原 敬生(ハギワラ タカオ)

ライター。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/7136 2019/11/12 12:13

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング