記事種別

ファン化に必要な“情緒的価値”とファンミーティング実施のポイントとは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

「アンバサダー(Ambassador)」という言葉は一般的に「大使」と訳され、日本では芸能人などがブランド大使に任命される時に使われることが多いようです。一方、SNSの普及により個人がより簡単に情報を発信できるようになり、自分の好きな企業やブランドについて発言や推奨するだけでなく、他ユーザーへのサポートやブランドの擁護まで自ら行うファンの存在が注目されています。本連載では、ファンの力を活用して課題解決を行う「アンバサダー的アプローチ」についてお話しします。第5回では、情緒的価値の高めかたとファンミーティングのポイントなどについてお伝えします。

 前回の記事では、アンバサダー的アプローチの考えかたや効果の計りかたについてお話したが、後半で紹介した私の実体験を通じてお伝えしたかったのは、人を起点としたアプローチは、広告ではリーチが難しい層に情報を届け、態度変容を促すことが可能ということ。以下の図も参考にしてみていただけると、さらに理解を深めていただけるのではないだろうか。

出典:CONSUMER TRUST IN ONLINE, SOCIAL AND MOBILE ADVERTISING GROWS
出典:CONSUMER TRUST IN ONLINE, SOCIAL AND MOBILE ADVERTISING GROWS

 ちなみに、前回登場した、THE NORTH FACEに関する投稿をした私の友人Aと共通の友人で、「今度ノースフェイスにしようかな」とコメント欄で投稿していたBさんはつい先日、THE NORTH FACEのバックパックを購入したようで、そのことを自身のFacebookに投稿をしていた。その投稿に、Bさんの投稿に多くのかたが反応をしていたことからも、人を起点としたアンバサダー的アプローチの広がりは可能性に満ちていることが、おわかりいただけるのではないだろうか。

ファンの情緒的価値を高めるためには

 これはどういうことなのか。私の実体験をもとにいくつか紹介しよう。

 ひとつめ。それは昨年、家族で旅行をした際に利用したホテルがとても良くて、家族一同、ぜひまた利用したいと思ったので、ホテルのサイトから予約をした。予約申し込み後、自動返信で予約が完了した旨の返信が来た。ここまでで「ホテルを予約する」という一連の流れは完了している。

 ところが予約完了から数日が経ったある日、以下のようなメールが届いた。

 自動返信のメールを受領した時点で「予約自体は完了した」と思っていたので驚いた。なぜ、このメールが届いたのかというと、予約申し込みの際にコメント記入欄があったので、私が「できれば前回宿泊したのと同じ部屋を希望します」と書いたからだ。宿泊を希望していたタイプの部屋は複数あり、私たちが宿泊したかったのはその中でも特定の部屋だったので、ダメ元でコメント欄に記入したのだ。

 コメント欄の要望を見てくれたとしても、メールなど来ないだろうと思っていた私は良い意味で裏切られたので、このメールを開封したときに、私の気持ちは「顧客からファンへ」と変化した。

 赤枠で囲った部分には、担当者の個人名が記載されていたのでメールは返信したのだが、直接お礼を言いたいと思い、ホテルへ電話したのを覚えている。

 このホテルを最初に選んだきっかけは、家族旅行に行く直前にオープンしたということもあり、価格がリーズナブルだったからだ。それで宿泊した部屋が快適だったので、またそのホテルを選ぶようになった。ここまではあくまでも「機能的価値」という面が主で、いたって普通に顧客として利用していたわけだが、今回のメールをきっかけに「情緒的価値」が一気に高まり、ファンになったということである。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

バックナンバー

連載:SNS時代に知っておきたい、アンバサダー的アプローチのススメ

2019年04月の人気記事ランキング

All contents copyright © 2013-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5