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【後編】アンバサダー的アプローチのはじめかた ~アンバサダーを育成するには

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 「アンバサダー(Ambassador)」という言葉は一般的に「大使」と訳され、日本では芸能人などがブランド大使に任命される時に使われることが多いようです。一方、SNSの普及により個人がより簡単に情報を発信できるようになり、自分の好きな企業やブランドについて発言や推奨するだけでなく、他ユーザーへのサポートやブランドの擁護まで自ら行うファンの存在が注目されています。本連載では、ファンの力を活用して課題解決を行う「アンバサダー的アプローチ」についてお話しします。第3回では、アンバサダー的アプローチの具体的な組み立て方の後編として「活性化」・「支援」・「共創」の3つについてお伝えします。

 皆さん、こんにちは。時折、日中は暖かくなる日もあり、少しずつですが、春の足音が聞こえてきていますね。

 さて、前回の連載では、「アンバサダー的アプローチのはじめかた:前編」と題して、アンバサダーとなりうる人たちを見つけるにはどのように進めていくべきかをお伝えしました。今回は「アンバサダー的アプローチのはじめかた:後編」をお話していこうと思いますが、まずはその前におさらいから始めましょう。

 アンバサダーマーケティングは、すべて「人」に着目することから始まります。

  • 傾聴のステップでは、ユーザー(※)の声を聴き、「アンバサダーをみつける」
  • 会話のステップでは、ユーザーとコミュニケーションをとり、「アンバサダーとつながる」

 ※本記事では、ユーザー=ファンとの解釈のもと進めていきます。

 特に「傾聴」はユーザーとソーシャルメディアを活用した双方向のコミュニケーションを行っていく上で、「ユーザーのことを理解する」という点において、非常に重要です。各ステップのコミュニケーション実施後は常に傾聴に戻りながら、PDCAをまわしていくことが大切です。

 ではここからは、アンバサダーマーケティングにおけるコミュニケーション戦略の具体的な組み立て方の後編に入っていきましょう。今回お伝えするのは、「活性化」、「支援」、「共創」の3つです。

コミュニケーション戦略のキーワード③「活性化」

活性化:ユーザーを活性化させ、アンバサダーを可視化する

 ソーシャルメディアやSNSを活用しようと考えた際に、いちばんわかりやすいのがこのステップではないだろうか。簡単に言えば、「キャンペーン」だが、アンバサダー的アプローチにおいては「キャンペーン」という言葉はあえて使わない。前回の記事を読んでいただいた方ならわかるかもしれないが、キャンペーンによって生み出された定型の投稿は周囲のエンゲージメントを得ることが難しく、結果として情報が拡散しづらい傾向にあるからだ。(もちろん、すべてのキャンペーンでそうであるとは限らない)

 アンバサダー的アプローチにおける「活性化」はあくまでもユーザーが日頃から発言していること(会話のきっかけやネタ、人に伝えたくなるストーリー)をより多くの人に届けることで、参加を促し、興味関心を喚起することが目的であるため、必ずしも奇をてらった内容である必要はない。「傾聴」や「会話」のステップを通じて得た、ユーザーの日頃のアクティビティなどを元に、どのような内容、テーマであれば、楽しんで参加してもらえるかを考えれば良い。

 つまり、「活性化」のステップはその瞬間の盛り上がり(数値結果)だけを求めるのではなく、どちらかというと、より多くのユーザーに参加してもらうことで、商品やブランドについてSNS上に投稿することを楽しいと感じてもらい、その後も自発的に投稿を行ってもらうきっかけづくりと捉えれば、おのずと視点や考え方も変わってくるはずだ。

 ユーザーはどういったタイミングで、どのSNSに投稿しているのか。投稿するのは購入前なのか、購入後なのか。投稿はテキストのみなのか、写真付きなのか。内容はパッケージに関することなのか。それとも使用感や商品自体に関することなのか。その投稿への周囲の反応はどうなのか。日頃からユーザーが発しているSNS上の声を聴いていれば、自然とヒントが見えてくるだろう。

 たとえば、日頃から商品の使用感に関する投稿が目立つのであれば、日頃使っている商品の使用感についてシンプルに投稿してもらえばよい。新商品などをテーマにしたいなら、気になるポイントや特徴などについて投稿してもらう形も良いかもしれない。

 ここで大事なのは、機会提供をしたのであれば投稿してもらって終わりにせず、その声をコンテンツとして活用し、フィードバックするところまで行うこと。それによって、ユーザーは参加感を得ることができるため、モチベーションも向上し、結果として、エンゲージメントを深めることにもつながっていく。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



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連載:SNS時代に知っておきたい、アンバサダー的アプローチのススメ

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