アサヒグループ食品は、国際協力機構(JICA)、ベトナム国立小児病院と共同で、2023年から展開している「ベトナム国The First 1,000 daysの母子保健改善ビジネス化実証事業」の一環として、2024年4月19日から7月末まで、ベトナムのハノイとホーチミンで日本のベビーフードのテスト販売を開始する。テスト販売を通じて、日本のベビーフードのベトナムにおける受容性や有用性、改善点についての実証調査をおこなうという。
将来的には、ベトナムで最適なベビーフード製品をベトナム国立栄養研究所と共同開発するなど、テスト販売を皮切りに、さらに実証事業を具体的に展開していくとしている。
ベトナムのベビーフードは粉末タイプを水やお湯で溶いて食べるものが一般的で、発達段階に合わせた摂食機能を考慮したものはまだ少ない状況となっている。また、ベトナムでは乳幼児の栄養に関する専門家向けのガイドラインはあるものの、一般の養育者が実践できるような公式的なガイドがないという。
テスト販売では、日本で販売している和光堂ブランドのベビーフードをベトナムに輸出し、日系スーパーマーケット「イオンベトナム」5店舗とECサイト、ベビー用品専門店などで、ベビーフード合計23アイテムを販売する。
販売する商品は、ベトナムの医師や栄養士らが試食し、評価が高かったフリーズドライタイプの「はじめての離乳食」シリーズと、レトルトパウチの「グーグーキッチン」シリーズが選定されている。
加えて、「イオンベトナム」店頭と民間ワクチンセンター「ベトナムワクチンセンター(VNVC)」、併設する栄養相談センター(Nutrihome)では、アサヒグループ食品所属の日本人栄養士による「離乳食セミナー」やNutrihomeの医師・栄養士による「離乳食相談」を期間中に合計100回実施する予定となっている。ベトナムの養育者約1,000名を対象に、離乳食指導、和光堂ブランドでのベビーフードのサンプリングなどもおこない、アンケート調査やサンプルを使用したホームユーステストから、ベビーフードの受容性、有用性の確認や効果検証していくとのこと。