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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

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マードゥレクス・藤原氏と語る 既存顧客のLTVを最大化する「CRM戦略」とは?

データ主導の化粧品販売における「マーケターの働き方」とは

ECz:藤原さんのお話にもありましたが、システムのUIがマーケティング自体に影響を与えることはよくあるのでしょうか?

鈴村:やはり、どのようなシステムも「人ありき」だと思っています。私自身、前職のシンクタンクで通販会社のデータマイニングプロジェクトにおいて、様々なデータの加工だけで膨大な時間を取られたり、気づくとデータに埋もれてしまい全体像が見えづらくなってしまうような経験がありました。

 分析をする際には、「鳥の目と虫の目」と言ってますが、俯瞰をしたり、気になる箇所はお客様一人ひとりを見るといった、頻繁な視点の切り替えが重要になります。

 また、分析はあくまでPDCAの一つであって、目的は収益を上げることです。そうなると、システム側としては、分析(check)した後、ユーザーの思考を妨げずに、すぐに実行(Action)に移せるようなシームレスな操作性(UI)は必須になります。

 たとえば、RFM分析で休眠顧客を発見したならば、その場でセグメント、すぐに対象者にメールを送り、リアルタイムに反応を見るといった、掘り起こし施策がすぐに行えたほうがいい。

藤原:弊社としては、これから貯まるデータを元にどのような施策を検討するか、楽しみにしています。

鈴村:私も楽しみです。まずはベースメイクやスキンケア商品で施策をされるとのことですが、どのような取り組みになる予定ですか?

藤原:まず、4つの戦略商品を設定し販売する予定です。大きく分けるとベースメイク商品と、スキンケア商品。どう違うかと言うと、スキンケアは定期メンバーがメインの商品で、登録していただいて継続的に購入いただく商品です。ベースメイクはワンショットで、なくなった段階にメールで勧誘する、という商品です。特にスキンケアの商品では、プロアクティブでの実績を活かし、シナリオを作ってステップメールを構成して販促をします。

 この施策を行ってデータが貯まってきた段階で、それぞれの商品を購入された方が、どの商品を一緒に購入されているのかといったことも分析を行い、クロスセルやアップセルを行いたいですね。ベースメイクと一緒にクレンジングを購入されているか、というようなデータの中で、どのようなお客様に何をお勧めするメールを配信するか、といったことをやっていきたいと思います。これまで、商品感のマタギなどはデータをとっていなかったのですが、これらは連動すると感じています。

 また、これに併せてサイトの構成も再検討し、Web接客ツールの導入なども考えていきたいですね。

鈴村:そうですね。御社は、リアルで成功を収めてこられたブランドですので、オンラインでは今後の伸び代が非常にある状態だと思います。リアルとオンラインでは、取得できるデータ量がまったく異なります。アクセスログなどのデータが急激に増えるので、いかに施策の自動化を行ってデータを集め、既存のリソースで効果を最大化するためのPDCAを回せるかが、CRM戦略実践の第一段階です。そうすることで、シナリオの見直しなどの次のステップが見えてくると思います。

藤原:はい。それから、昨年LINE@の公式アカウントを取得し、現在、3,000人以上の友達が増え、売り上げもついてきています。このデータもカスタマーリングスとつなげていきたいですね。あらゆる取り組みを進めたいと思っていますが、CRMシステムによってデータが見えることで、こういった優先順位なども判断していきたいと思っています。

 まずは、LTVの最大化をテーマにし、広告では媒体別のLTVの計測を行い、顧客の獲得からリテンションまでストーリーで繫げることで、CPA、CPOの最適化を図っていきたいです。

 このストーリーを試行錯誤しながらPDCAを回すことこそ、マーケターの仕事であり、その中で生み出されたアイデアがうまくいった瞬間が、マーケティングの醍醐味だと思います。

鈴村:藤原さんは、既に豊富なアイデアをお持ちです。こうしたアイデアは、いかに早く実行できるかが非常に重要です。このように「アイデア→実行」というプロセスをいかに自動化して、スピードを上げられるかを、今後もサポートしていきたいと思います。(了)

 CRMシステム「カスタマーリングス」の詳細情報は⇒こちら

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この記事の著者

ECzine編集部 野村 光(ノムラ ヒカル)

岩手県出身。ケント大学(英国)卒業。ライフスタイル誌、ガジェット系雑誌などで編集・執筆・カメラを担当した後、KADOKAWAにて語学、ビジネス、自己啓発、翻訳など、書籍編集者として幅広いジャンルの書籍を刊行する。2016年11月より翔泳社へ入社し、Webメディアの編集者となる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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