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リアルタイム解析とオムニなコミュニケーションで「日本らしい」ウェブ接客へ 「KARTE」1周年インタビュー

Web接客ツール「KARTE」は、ユーザーがサイトに来訪するとリアルタイムにデータを解析し、最適な接客コンテンツをポップアップで表示するサービスだ。2016年3月で1周年を迎え、新機能「KARTE TALK」をリリース。かなり革新的だ。「ウェブ接客って、要はクーポンが出るサービスでしょ?」と思っていた人にも、そうでない人にも、KARTEを提供するプレイド代表 倉橋さんのインタビューをお届けしたい。

KARTE1周年、新機能「TALK」でコミュニケーションを再定義

――まずは、KARTE1周年おめでとうございます。まだ1年なのにびっくりです。

よく言われます(笑)。実際、構想を揉み始めたのは3年ほど前で、1年後にプロトタイプを作ってリリースし、その1年後に今のサービスをリリースしてとやってきたので、実質、3年くらいやっているのですが。

KARTEのコアは「人を徹底的に可視化する」にあり、それは、あるようでなかったプロダクトです。今は、「お客様を可視化しないと、本当にいい接客はできない」に共感してくださるクライアントと、一緒に使いかたを模索しているところです。

この考えが浸透するまで、もっと時間がかかるだろう、2015年はウォーミングアップの年かなと思っていたんです。ところが、いろいろなツールベンダーさんがそれぞれの「ウェブ接客」の定義でツールを出され、市場としては一気に拡大したと感じています。

株式会社プレイド 代表取締役 倉橋健太さん

1周年を記念して、KARTEの実績をインフォグラフィックでリリースしました。導入社数845社と数を伸ばせたのはもちろん、その中の人、実際にKARTEを毎日運用している方の人数が、1,846人もいらっしゃるのを改めて確認し、プロダクトとしての責任が重くなってきたと受けとめています。数字が大きくなってきたというところでは、累計での解析ユニークユーザー数が4億くらい、解析売上金額だと月間150億円、接客回数では月間2,000万回に上っています。

特徴的なのは、接客の有無による購入率の変化(下図)です。横軸がお客様のロイヤリティの高さを示しているのですが、ロイヤリティの高低問わず、KARTEで接客を受けると、コンバージョンレートが30%上がるということがわかったんです。さらに、接客を受けることによってサイトへの訪問回数も上がるというデータもあります。このあたりは引き続き、おもしろいデータがまとまり次第、公表していきたいと考えています。

――接客すると、サイトの訪問回数も増えるというのはおもしろいですね。そして、新しい機能「KARTE TALK」も出ました。かなり革新的で、「ウェブ接客って、ポップアップが出るサービスでしょ?」という思い込みが覆されたと思うのですが。

KARTE TALKの構想自体は、1年前にKARTEをリリースしたときからありましたし、クライアントからも、ポップアップだけでなく、チャットやメールに対応してほしいという要望もいただいていました。そうした一部の機能に都度対応することは可能でしたが、それよりも一歩引いた目で、『事業者と消費者のコミュニケーション』を変えていくことができないかと考え、KARTE TALKという大きな打ち出しかたにしたんです。

KARTE TALKでは、お客様とのコミュニケーション手段に、チャット、SMS、メール、Facebook通知、ブラウザ通知、スマホ通知を追加しています。サイトを訪れた際に、データをリアルタイムに解析するのは変わりませんが、ポップアップに限らず、お客様にとって最適なコミュニケーション手段(パーミッションをとったもの)で接客できるようになっています。そうした接客履歴は顧客軸で管理し、どの手段でどのように接客したから蓄積され、次回以降もそれを見て対応することができます。

これまで、事業者から消費者へのコミュニケーションは、メールでカタログのような情報を一斉配信するというものでしたが、それは事業者側の都合であり、技術的に難しかったからでもありました。KARTE TALKでは、コミュニケーション手段が増えたほか、そもそも顧客を見える化しています。それが見えてしまうと、とてもメールの一斉配信のようなコミュニケーションはできなくなってくると思います。

KARTE TALKに対する、クライアントからの反応は非常にいいです。1つひとつの手段だけを見ると、どう使おうか悩むものもあると思いますが、まずは必要なものだけ使っていただければいいと思います。それらをすべて統合することで、今一度お客様とのコミュニケーションのありかたをKARTEとして定義したいんです。

僕の前職である楽天市場では、スタートした時から「ECは究極の対面販売だ」と言われてきたと思いますが、ようやくそれが実現できるようになってきた。お客様にもより有益なサービスが提供されますし、消費者からも売り手がよく見えるようになる。より豊かな体験が生まれていくと思います。

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この記事の著者

ワダ スミエ(ワダ スミエ)

2013年11月11日〜2023年3月31日までECzine編集部在籍。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/3038 2016/05/11 08:00

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